フェルナンド・アロンソは、ニコ・ロズベルグの衝撃的なF1引退の直後にメルセデスと話をしたことを認めたが、重大な進展はなかったという。
2度のチャンピオンであるアロンソはマクラーレン・ホンダでの3年目を迎えるが、現在の契約ではこれが最後のシーズンとなる。彼は以前、2017年に楽しめるマシンが与えられなかった場合は、引退もあり得るとほのめかしていた。
金曜日に行われたマクラーレン・ホンダの新車『MCL32』の発表会で、将来のことを決定する時期がいつになるかと聞かれたアロンソは「9月ごろになる」と回答。2018年については、今年のサマーブレイクが終わってから考えると明言した。
ロズベルグの後任であるバルテリ・ボッタスと、メルセデスとの契約期間はわずか1年となっている。昨年チャンピオンチームと話をしたか、または今年中にする予定があるかとたずねられると、アロンソは以前にメルセデスからの接触があったことを認め、以下のように述べた。
「8月か9月までは、話し合いをすることに意味がない。今シーズンのチャンピオンシップにしっかり集中しつつ、新規則のもと、どのチームやマシンに競争力があるかを見定める。今までとは違うチームが、新しいマシンでF1を支配するかもしれない」
「ロズベルグが引退したとき、会話をしたり電話を受けたりすることがあったけれど、僕はマクラーレンに満足していたので、意味はなかった。ロズベルグの衝撃的な引退の後、メルセデスはドライバー全員を少しばかり調べる必要があったんだ。それは理解できなくもない」
「別段おかしなことではなかったし、深い話や可能性の話でもなかった。彼らは全員を確かめて回っただけだ。彼らは僕の状況を知りたがっていた。状況は明確だし、僕は今年マクラーレン・ホンダとの契約があり、満足している。それ以上、可能性の話をすることに意味はなかった」
アロンソはロズベルグの引退決断を尊重するものの、戦いの場から去ることを、彼よりもつらく感じるだろうと付け加えた。
「誰だって、それぞれの生きがいや人生の目標を持っている。彼はタイトルを獲得するために、懸命に戦い抜いたんだ。何年にもわたって努力を続け、2015年にはもう少しのところまで行き、2016年に可能性を手にした」
「チャンピオンになってみて、彼は引退が最良の選択だと思ったんだね。僕の場合は、まるでドラッグのようなもので、やめることなんてできない。彼の引退はとても勇敢だったし、今は別の人生を楽しんでいる。幸運を祈っているよ。でも僕は違う性格なんだ。僕はレーサーだ。80歳になってもカートで走りながら、前にいる子供たちを蹴散らしているだろうね」