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CM・TV番組・モデル……マルチな才能みせるアーティスト・三戸なつめ、その魅力とは?

2017年02月24日 19:03  リアルサウンド

リアルサウンド

三戸なつめ

 NEWベビースター「パンメン」、ちびまる子ちゃんスクラッチ、NEWクレラップ、トーキョーブックマーク(メイプル超合金と共演)……ここ最近、三戸なつめが出演しているCMを非常に良く目にする、というより見ない日がない。関係者に聞いたところ、これからさらに増えていくそうだ。インパクトの強いこれらのCMに起用されている三戸なつめ。いつ間にか現れて、気付いたらお茶の間に定着してる不思議な存在。いったい彼女は何者で、いつ、どこからやってきたのだろうか?


 三戸は2013年頃に上京し、『mer』や『Zipper』といった青文字系雑誌で読者モデルとして活躍。トレードマークである眉上の短い前髪で人気と知名度を上げ、2015年4月、その前髪にフィーチャーした中田ヤスタカプロデュース曲「前髪切りすぎた」でデビューを果たし、そのMVも鮮烈な印象を与えた女性アーティストだ。


 デビュー当初から音楽番組はもちろん、『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)や『着信御礼!携帯大喜利』(NHK総合)、『水曜日のダウンタウン』(TBS系)など全国ネットのTV番組に多く出演し、音楽以外の活動も積極的に行なってきた。さらに地元の関西では、人気音楽番組『MBS SONG TOWN』、超老舗情報番組『ちちんぷいぷい』でレギュラーを務めるなど絶大な知名度と人気を誇る。バラエティ番組への出演では、短すぎる前髪で柔らかな関西弁を話す姿で印象を残す。過去に三戸が『サンデー・ジャポン』(TBS系)に出演した際には、テリー伊藤から「三戸ちゃん、顔がお正月みたいだよね。めでたい感じしない?」と、そのインパクトある見た目と明るさが評価されていた。


 同時期に現れた読者モデル出身の藤田ニコルやりゅうちぇると比べると、強烈な言動があったわけではない。しかし、その個性的かつ元気なキャラクターと様々なカルチャーとの親和性が多くの関係者の目に止まり、数々の大手企業CMに起用されるようになったのである。3月6日から放映開始のダイドードリンコ「miu」のTVCM担当者は「三戸さんの元気で明るい笑顔は、ブランドイメージである「イキイキ」が最大限に伝えられると思います。商品を飲んだあとの三戸さんが元気になるシーンは、三戸さんの持つイメージと見事にマッチしたので、印象的なCMができたと思います」と起用意図を明かしていた。先に例に挙げた“ちびまる子ちゃん”やベビースターラーメンの新キャラ・ぱっつん前髪の“ホシオくん”といったデフォルメ化された可愛らしいキャラは、どこか三戸のキュートな見た目とも重なる。三戸のある種キャラクターのような存在感が、子供から大人まで多くの人々に親しまれる理由の一つなのかもしれない。


 三戸はそのようなタレント活動のほか、モデルとしてファッションブランド『イーハイフンワールドギャラリーマニア(E hyphen world gallery MANIA)』とのコラボアイテムや、スタイルブック『なつめふく』を発売、映画『パディントン』で声優、イラストレーター・カナヘイとのコラボスタンプ『なつめーめ(natsu me-me)』の制作に挑戦。若い女性のみならず幅広い世代に支持されることで、他のアーティストや読者モデルと一線を画す存在へと進化を遂げている。また、様々な活動で培った経験やセンスのすべてが、“三戸なつめ”を作り上げているのである。


 音楽活動では、2月22日にシングル『パズル / ハナビラ』を発売したばかり。収録曲「パズル」のMVではRADIOFISHのFISHBOYを迎えたコミカルなダンスを披露しており、CMで見る姿とはまた一味違ったアーティステックな一面を見ることができる。三戸は今後どのようなマルチアーティストに育っていくのだろうか。その片鱗を『パズル / ハナビラ』で感じることができるはずだ。(文=村上夏菜)