トップへ

「週末映画館でこれ観よう!」今週の編集部オススメ映画は『ラ・ラ・ランド』

2017年02月24日 18:23  リアルサウンド

リアルサウンド

(c)2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND.Photo courtesy of Lionsgate.

 リアルサウンド映画部の編集スタッフが週替りでお届けする「週末映画館でこれ観よう!」。毎週末にオススメ映画・特集上映をご紹介。今週は、編集スタッフ2人がそれぞれのイチオシ作品をプッシュします。


参考:『ラ・ラ・ランド』デイミアン・チャゼル監督が語る、ジャズと映画の関係


■『ラ・ラ・ランド』


 リアルサウンド映画部のロン毛担当・宮川がオススメする作品は、『セッション』のデイミアン・チャゼル監督最新作『ラ・ラ・ランド』。


 第74回ゴールデングローブ賞での歴代最多7部門受賞、第89回アカデミー賞での史上最多タイとなる14ノミネートなど、もはや公開前から日本でも大盛り上がりを見せている今年一番の注目作がついに公開された。


 ロサンゼルスの冬、春、夏、秋、そして冬。売れないジャズピアニストのセブと女優志望のミアの夢と恋……。ワンカットで展開される圧巻のオープニング、往年のミュージカル映画をはじめとする数々の映画へのオマージュ、ライアン・ゴズリングとエマ・ストーンの魅力溢れるダンスと歌と演技などなど、1度目にしたら2度と忘れらないような瞬間が何度も訪れる。映画ファンはもちろんだが、普段映画をあまり観ない人にこそ観てほしい作品だ。


 筆者は昨年試写で観たのだが、いち早くIMAX版を観たくて、昨夜24:00からのTOHOシネマズ 新宿でのIMAX最速上映に駆けつけた。平日深夜にもかかわらず、劇場は9割ほど埋まっておりほぼ満席。深夜の上映ということもあり、客層は自分と同年代の20代~30代が多く、男女比は6:4程度の印象だった。特筆すべきは上映後、パンフレットを求める長蛇の列ができていたこと。それほど愛されるべき作品であることは間違いなく、現代の新たなミュージカル映画として歴史に名を刻むような作品になるだろう。


 個人的に注目したいのは、エマ・ストーン演じるミアのルームメイトであるケイトリン役を演じたソノヤ・ミズノ。『エクス・マキナ』や『ハートビート』などで強烈なインパクトを与えた彼女が、出番こそ少ないものの本作でも華麗な歌とダンスを披露。彼女がカメラに向かって「That someone in the crowd」と言うシーンが頭の中から離れない。


 いよいよ週明け月曜の2月27日(日本時間)に授賞式が迫ったアカデミー賞で、どれだけ賞を獲るのかにも注目だ。


■『きょうのキラ君』


 『近キョリ恋愛』が実写化された時、小松菜奈の麗しさに衝撃を受けました。そんなリアルサウンド映画部のゆとり女子・戸塚がオススメする作品は、『きょうのキラ君』。


 本作は、2011年より別冊フレンドにて連載された、みきもと凜による同名人気コミックを実写化した青春ラブストーリー。他人と関わることが苦手な“ニノ”こと岡村ニノン(飯豊まりえ)が初めて恋に落ちたのは、誰もが憧れる“キラ”こと吉良ゆいじ(中川大志)。初めての気持ちに戸惑いながらも、秘密を抱えたキラを笑顔にしようと奮闘するニノの姿を描く。


 少女漫画原作ということもあり、キュンキュンするポイントが随所に散りばめられています。「カーテンの刑」やクラスメイトの前での「俺カノ宣言」など……画面越しにも関わらず観ている私は、終始ニヤケ顔でした。「初めてだった。体が浮いちゃうんじゃないかってくらい、嬉しい気持ちになったのは……」というニノちゃんのセリフがあるのですが、観ている側もあまりの甘酸っぱさに「体が浮いちゃうんじゃないか」ってくらい、なんとも言えないフワフワ感に支配されます。思わず手で顔を覆ってしまうほど照れまくりました。


 とにかく一生懸命なニノちゃんがこれでもかというくらい可愛いです。彼女らしい、小物や色使いが華やかなニノちゃんの部屋も素敵で、観ていてワクワクします。そして、ニノちゃんに負けず劣らず、キラ君の幼なじみ澪ちゃん(平祐奈)も美しい。女の子の可愛さと強さ、優しさを最大限に引き出したような、そんなニノちゃんと澪ちゃんにきっと虜になるはずです。


 そして何と言ってもキラ君が爽やかでかっこいい。これぞ、少女漫画のヒーロー! ちょっとした気遣いやはにかみながら口にする甘いセリフの数々に、ときめかずにはいられません。また、“泣き虫”というギャップもいいんです。弱い部分を持ち合わせているからこそ、キャラクターとしての深みも増しています。キラ君を演じている中川大志の肉体美にも注目です。キラ君と矢作(葉山奨之)が、本音でぶつかり合うシーンには思わず涙してしまう人も多いのではないでしょうか。恋愛だけではなく男同士の“友情”も描かれているからこそ、味わい深い。キラキラとした青春がたっぷりと詰め込まれている作品です。


 「先生」こと日本語を話すオカメインコはどう実写化で表現されるのだろうと疑問に思っていましたが、現実味がある「先生」としてちゃんと劇中に登場していました。さらに、主題歌を務めた[Alexandros]の川上洋平が友情出演しているのですが、一瞬気づかないほどナチュラルに溶け込んでいます。そんな原作との違いや、ティーンムービーならではの世界観、キャストたちの輝きを楽しむのもいいかもしれません。これぞ少女漫画という王道ストーリーに、胸がキュンとすること間違いなしです。(リアルサウンド編集部)