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世界ラリークロス:キアTCR製作の技術屋集団『STARD』が2台体制で新規参戦

2017年02月24日 17:12  AUTOSPORT web

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ストール・レーシングとの協働体制で新規参戦を果たすSTARD
WorldRX世界ラリークロス選手権の2017年シーズンに、新たなチームの参戦がアナウンスされた。フォード・フィエスタRXスーパーカーの2台体制で挑むのは、高性能車両のR&Dを手がける技術スペシャリスト集団のSTARD(スタード)で、元WRCドライバーのマンフレッド・ストールが運営するストール・レーシングがオペレーションを担当する。

 STARDは世界中で人気を博すツーリングカー選手権『TCR』カテゴリーに向け、韓国・起亜のハッチバック『シード』をベースとしたマシン開発を行ったばかり。その開発エンジニアと、ラリー競技で豊富な経験とノウハウを持つストール・レーシングがタッグを組む形だ。

 ドライバーには、昨年までワールドRX・チーム・オーストリアでチームメイトだったラトビア人のヤニス・ボウムニスとロシア人のティマー・ティマジャノフを起用。

 自身もシトロエン・クサラWRCなどで戦ったドライバーでもあり、新井敏弘とも共闘した経験を持つストールは、この新規チームの代表としての役割を担う。

「2015年から、この世界ラリークロスに参加しているが、ドライバーとしてもこのカテゴリーの大ファンだよ」とストール。

「だから、この分野でビジネスを始めることは理にかなっていたし、グラベルからオンロードまで幅広い可能性と学習の機会をドライバーに提供してくれる多様さも魅力だ」

「今季、我々は2台のフォード・フィエスタRXS Evo3を投入する。これはSTARDが2015年に開発したモデルをベースにしていて、2016年には(ストール・レーシングが技術支援を行っていた)ワールドRX・チーム・オーストリアに最適化されたものだ」

「我々の開発エンジニアは2017年モデルのEvo3バージョンに向け、アップデートの作業を集中的に進めてきた。ヤニスとティマーというラリークロスでトップレベルのドライバーふたりに、このマシンをドライブしてもらうのが楽しみだよ」

 一方、今季からワールドRX・チーム・オーストリアの名称をMJPレーシング・チーム・オーストリアに戻し、元DTM王者のティモ・シャイダーと、ケビン・エリクソンの起用を発表した古巣から“放出”される形となっていたドライバーふたりは、ストールに感謝の言葉を述べている。

「本当に素晴らしい気分だ。マンフレッド・ストールの助けを借りて、ふたたびスーパーカーのドライブができることになるなんて」と喜びを語るボウムニス。

「ストール・グループのオフィスで契約を交わしたときはワールドRX・チーム・オーストリア向けだったが、今はSTARDとふたたび契約を交わしている。17年を本当に楽しみにしているよ」

 また、この世界ラリークロスがFIAヨーロピアン選手権だった時代に2度のタイトル獲得経験を持つティマジャノフも、新たなマシンに手応えを感じている。

「ストール・レーシングとSTARDのエンジニアに、これまで培ってきた自分の経験をすべて伝えた。僕らは上手くいけば17年シーズンに面白いことが成し遂げられるはずだよ」

 今季の世界ラリークロス選手権は、4月2日にスペイン・バルセロナで幕を開ける。