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ルノーF1、新規則による開発競争の激化を懸念。小規模チームが犠牲になる恐れも

2017年02月23日 15:22  AUTOSPORT web

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2016年ベルギーGPでのパーマー(右)とペレス(左)
ルノーのマネージングディレクターであるシリル・アビテブールは、F1は大規模チーム同士が資金で競う「開発競争」の時代へと突入し、フォース・インディアのような小規模チームは取り残されていくと考えている。

 根本的に異なるルールに直面している各チームは、2017年はシーズンを通して積極的なアップデートが行われると予想。アビテブールは、潤沢な資金を持つチームが抜きん出た状況となり、低予算での運営では進歩のチャンスが少なくなるだろうと話す。

「今シーズンは開発競争になると思う。リソースが不足しているチームには、心から同情する。我々が発表したこのマシンは、バルセロナでテストを走るマシンとは違うものだ。そしてバルセロナでのマシンと、メルボルンでのマシンは同じものにならない。つまり、レースごとに新パーツの導入がある」

「私も小規模チーム(ケータハム)にいたことがあるが、率直に言えば成功してはいなかった。(資金のことを念頭に置かなければならない)チームを、本当に気の毒に思う。小規模チームにとって、リソースの確保は非常に難しい。新レギュレーションに対応するだけのために、フォース・インディアは予算のほとんどを費やしたと思う。自分たちのリーソスのレベルを考えると、ハースやフォース・インディアなどのチームは、簡単に打ち負かすことができるはずだ」

チームの規模は“持続不可能”

 ルノーは2020年までにF1タイトルを獲得するという長期的な目標を掲げており、今季のターゲットをコンストラクターズ選手権5位とした。しかし、エンジン部門が位置するビリーとシャシー部門のエンストンへの積極的な投資計画をもってしても、現在の人員数は持続不可能であり、将来的には人員削減の新規則が必要になるかもしれないと、アビテブールは懸念する。

「ビリーとエンストンには1050人(のスタッフ)がいる。ビリーにはもう少し安定感がほしいので、今後のキャッチアップに必要な特殊な専門知識を得るために、人員募集の予定がある。エンストンに関して言えば、ロータスから購入したときは確か475人だったが、現在は580人になっている。今季の終わりまでに640人まで増員する予定で、最終的には650人程度にしたい」

「レッドブルとメルセデスを基準として比較すると、彼らの人員数は750人から800人だ。そこまでの規模は目指していない。650人になれば彼らと互角に戦えると思いたいが、現状ではまるで歯が立たない。正直に言って、2台のレースカーのためにこれほどの人数を抱えていく状況が、持続可能だとは思えないんだ。これを削減していくには、レギュレーションの観点から取り組んでいく必要があるだろうね」