フォーミュラEに参戦するジャガーは2月18日に行われた2016/17年シーズン第3戦ブエノスアイレスePrixでポイント争いを展開。最終的に入賞圏内から脱落したものの、開幕2戦での“悲惨な”結果を踏まえ、今回の成長を前向きに捉えていると明かした。
■開幕2戦の失速から一転、ポイント争いに
18日にアルゼンチン・ブエノスアイレスで行われたシリーズ第3戦。ジャガーのマシンを操るミッチ・エバンスは予選13番手からスタートすると、中団グループとそん色ないタイムで走り、ピットインまではポイント圏内を維持する。
しかし、マシンを乗り換えた後はペースが上げられなかったほか、フルコースイエロー中に充分な減速を行わなかったとして5秒のタイムペナルティを受けたため、ポイント圏外へ。最終的に13位でフィニッシュした。
今年からフォーミュラEに参戦しているジャガーは、第1戦香港ePrix、第2戦マラケシュePrixではライバル勢に大きな遅れを取る結果に終わっていたため、エバンスがポイント争いを繰り広げたことにチームディレクターのジェームズ・バークレーも驚きを隠さない。
「マシンを乗り換えた後もポイントが獲得できると大きな期待を寄せていた」とバークレー。
「(3年連続で開催されているブエノスアイレスePrixでは)ライバルに大きなアドバンテージがあり、我々はもっとも厳しい戦いを強いられる週末だった。だから、ポイント争いができたことには驚きを覚えた」
「ブエノスアイレスePrixで結果を残すことができれば、それは我々が正しく成長している証になる。最終的にポイントは逃したが、成果を目の当たりにできて嬉しかったよ」
■「チームの士気は落ちていない」とエバンス。一方で課題も残る
また、エバンスはポイントを逃したことでチームの士気は下がっていないと発言。序盤2戦の“悲惨な”状態から大きく前進していると明かす。
「上位集団のペースに付いていくことができて、本当に嬉しかった。ピット作業も素晴らしかったしね」
「しかし、第2スティントは厳しい戦いを強いられた。第1スティントのように電力をマネジメントできず、どんどんタイムを失ってしまったんだ」
「予選は、これまででもっとも手応えを感じた。ピットを離れた直後から、マシンにいい感触を持っていたよ」
「フォーミュラEの予選では、マシンに絶対的な自信を持っていることが重要なんだ。そうでなければベストタイムを記録できないか、コンクリートウォールに衝突することになる」
一方、チームメイトのアダム・キャロルは終始マシンセットアップが定まらず苦戦。また、レーススタート時にはマシンが始動しないトラブルがあり、最終的に1周遅れの17位完走となった。
レーススタート時に発生したトラブルについて、チームはシステム上の問題か、人為的問題かは特定できていないとしたほか、両ドライバーともフルコースイエロー時に速度違反を犯しているため、チームとして対策を講じるとしている。