日産自動車は2月23日、4月1日づけでカルロス・ゴーン社長に代わって西川廣人氏が社長兼最高経営責任者(CEO)に就任すると発表した。ゴーン氏はルノー・日産アライアンスの会長兼CEOに就任する。
ゴーン氏はミシュランからルノーを経て、2001年に日産自動車の最高経営責任者に就任。ルノー、ニッサンのモータスポーツ活動の方向性にも影響を与えていたと言われており、レースの現場を訪れたこともある。
今回の社長交代は、日産自動車によればゴーン氏の提案に基づくという。ゴーン氏は今後三菱自動車が加わるルノー・日産アライアンスのグループ拡大にとおなうマネージメント体制のために、アライアンスの会長兼CEOとして、さらに拡大と経営に集中するという。
「この18年間育ててきたニッサンのマネージメント層には、同社の事業および戦略的な目標を達成する上で求められる能力と経験があると信じています」とゴーン氏。
「先に三菱自動車の取締役会長に就任したこと、そして次のニッサンの定時株主総会の開催を控えていることから、今こそ、西川廣人氏にニッサンのCEO職を引き継ぐのに適切な時期であると判断しました。私は引き続き日産の取締役会長として、またルノー・日産・三菱自動車のアライアンスの枠組みの中で、監督・指導を行っていきます」
新たに社長兼最高経営責任者(CEO)に就任する西川氏は、2013年4月から2016年10月までニッサンのチーフ・コンペティティブ・オフィサーを務めた。1977年に入社し、1999年以降、米州、欧州地域のマネジメント・コミッティの議長、購買部門を統括する副社長を含めたほか、現在は日本自動車工業会の会長も務めている。2006年から2016年12月まではルノーの取締役も務めた。
「この新たな責務を任せてくれたゴーン会長とニッサンの取締役会に感謝しています。ゴーン会長の下、ニッサンの優秀な経営陣と協力し、日産が今後も継続的に好業績をあげ、発展し、そしてアライアンスの成功に貢献していくべく、力を尽くしていきます」と西川氏は語っている。