フォース・インディアF1チームのテクニカルディレクター、アンドリュー・グリーンは、2017年F1新レギュレーションに沿ってマシンを設計・開発するのは「カルチャーショック」だったと語った。
22日、フォース・インディアは、シルバーストンにて2017年型マシンVJM10の発表会を行った。
マシンのスピードを抑えるのではなく、向上させるという、近年の規則とは異なった方向性でマシンを設計することは、大きなチャレンジであるが非常に楽しかったとグリーンは語った。
「レギュレーションによって空力、シャシー、タイヤが大きく変わったため、大きな成功を収めたVJM09から持ち越せるものはほとんどなかった。つまり設計、製造ともに多大な作業が必要となった」
「空力面の開発の余地が大きくなったし、(マシンのスピードを抑えるという)これまでの規則の方向性とは真逆なので、このチャンスをエンジョイしている。パフォーマンスを見つけるための自由度が上がったことは、ある意味カルチャーショックだが、非常にエキサイティングな日々を過ごしている。関係者すべてが、とても楽しんでいるんだ」
「非常に大きな変更で、物の考え方を変える必要があった。調整するのに最初は少し時間がかかったが、今は問題ない。新車のどこからパフォーマンスを引き出せるのか、理解している。開発は非常にきつい作業になるが、序盤から定期的にマシンを大きくアップデートしていくつもりだ。大規模なアップデートになる予定で、開発ペースは当分は緩むことはないだろう」
昨年型VJM09はコンストラクターズ選手権4位と、チーム史上最高の結果をもたらした。今季型についてはまだ全体における立ち位置は判断できないものの、いい手応えを得ていると、グリーンは言う。
「開幕戦メルボルンで予選を走ってみるまでは自分たちの立ち位置は分からない。しかしシミュレーターではマシンは好調であり、風洞から得たデータを疑う理由はない。この数年、実際の走行との相関精度は非常に高かったからだ。風洞で確認できたパフォーマンスをコース上で発揮できれば、まずまずの状態であるはずであり、シーズンをいいマシンでスタートすることができるだろう」
チーム代表ビジェイ・マリヤは、2017年には、好調だった昨年を上回る、F1コンストラクターズ選手権トップ3入りを目指すと宣言している。