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GT500のハンデウエイトは50kg以上は燃料リストリクターの調整を併用に

2017年02月22日 23:32  AUTOSPORT web

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スーパーGTのウエイトハンデ搭載を表すステッカー。今季GT500クラスの50kg以上は燃料リストリクターと併用となる。
スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションは2月22日、メディア向けに2017年版のスポーティングレギュレーション(SpR)を公開した。このなかで、2016年はGT500クラス車両に対しても50kg以上のウエイトハンデ積載が課せられていたが、今季は燃料リストリクターとウエイトを併用した調整が行われることが明記された。

 前戦までのレースの成績に従って、“性能引き下げ措置”として重りを搭載するスーパーGT発祥のレギュレーション、ウエイトハンデ。“ひとり勝ち”を防ぐもので、世界中の他のハコレースにも影響を与えたレギュレーションだが、GT500クラスに関しては今季規定が改められた。

 2014年から投入されたGT500規定から、ハンデウエイトの搭載についてはモノコック等の関係から、50kg以上のウエイト搭載は燃料リストリクターに置き換えられてきたが、15年までは本来の“性能引き下げ”効果が薄かったため、16年は50kg以上も実際のウエイトで課されることになっていた。

 今季からふたたび燃料リストリクターが使用されることになるが、15年までと異なるのは、50kg以上のウエイトとなった場合、ウエイトと燃料リストリクターが併用されることだ。15年まではウエイト50kg以上の場合、ウエイトは軽減され、リストリクターでの調整が加えられるかたち(例えば、56kgの場合は6kg+リストリクター調整)だった。50kg以上で今季適用されるハンデは下記のとおりとなる。

ウエイトハンデ0~50kg:
車載ウエイト=0~50kg/燃料リストリクター=95.0kg/h

ウエイトハンデ51~67kg:
車載ウエイト=34~50kg/燃料リストリクター=92.4kg/h

ウエイトハンデ68~84kg:
車載ウエイト=34~50kg/燃料リストリクター=89.8kg/h

ウエイトハンデ85~100kg:
車載ウエイト=35~50kg/燃料リストリクター=87.4kg/h

 今季のハンデシステムの場合、ウエイトは搭載され重量が厳しくなるとともに、燃料リストリクターが絞られることでパワーが少なくなり、パフォーマンスは苦しくなることが予想される。スーパーGTではシーズンの組み立てが非常に重要なレース。今季もエンジニアは1年を通した作戦を練るかもしれない。