スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションは2月22日、メディア向けに2017年版のスポーティングレギュレーション(SpR)を公開した。このなかで、2017年は決勝日朝に行われてきたフリー走行が行われないことが明記されている。
2016年まで、スーパーGTでは土曜日午前に2時間の公式練習が行われ、その後さまざまなサポートレースやファン向けイベントを経て、午後にノックアウト方式の予選が行われ、日曜日には朝に30分間のフリー走行が実施された後、ふたたびサポートレース等をはさみ決勝レースが行われてきた。
22日に発表されたスポーティングレギュレーションには、2016年からいくつかの変更点が盛り込まれているが、第29条・プラクティスセッション(公式予選等)の第11条のなかで、「本シリーズ競技会においては決勝レース当日のフリー走行は設定しない」と明記された。
『本シリーズ競技会』はスーパーGTのシリーズ全体のレースのことを指すため、今季スーパーGTにおいて決勝日朝のフリー走行は行われないことになる。
これまで、決勝日朝のフリー走行では、各チーム燃料を積んだ状態でのマシンバランスのチェック等を行ってきたが、そのための時間はいったいどこになるのか。第32条の『スタート手順』を読むと、スタート手順の開始時刻がそれぞれ変更されており、スタート前のウォームアップ走行が、これまでの8分間から、20分間に改められた。ここで各チームはマシンのチェック等を行うことになりそうだ。
今回の変更はファン向けのプロモーションを重視したものと言われており、SpR内の『ドライバーズガイド』や『プロモーション規則』を読むと、新たに公式予選の各クラス上位トップ3のアタックドライバーが、決勝日に行われる『ドライバートークショー』に出演が義務づけられていたり、スタート手順前に『全ドライバー紹介』というものが行われることが記されている。
これまでのレースウイークエンドの組み立てに大きな影響を及ぼしそうな変更だが、ファンにとっては、サーキットでのエンターテインメントの時間が増えることを歓迎したいところだろう。