ルノー・スポールF1のエンジン・テクニカルディレクター、レミ・タファンが、王者メルセデスに追いつくため、昨年型とは95パーセント異なるパワーユニットを今年導入すると明かした。
21日、ルノーは2017年シーズンを戦う新車R.S.17を発表した。その際、新パワーユニットに関して説明したタファンは、今年ルノーは新しいコンセプトを採用、ICEの構造を一新、第二世代のエネルギー・リカバリー・システムを導入したと述べた。
「エンジンは(昨年とは)95パーセント異なっている」とタファン。
「すべてのパーツに関して、重量上のメリットを得られるよう、非常に努力した。その必要があると知っていたからだ」
タファンは、大きな変更を行うことにリスクがあることは承知しているが、昨年までのコンセプトではすでに開発は限界までやり尽くしたため、さらに向上するには新しいコンセプトを取り入れるしかなかったと説明した。
「このエンジンは、今後の3年間を見据え、それに基づいて作られた」とタファンは言う。
「パワーユニットにおいては何を変更するにしても、間違いなくリスクが伴う。ひとつ何かを変えれば、その波及効果がすべてに及ぶからだ。だから慎重になる必要がある」
メルセデスら、ライバルとのギャップを縮めるべくさらにパフォーマンスを向上させるためには、エンジンコンセプト変更が必要であるとの結論に達したのは、15カ月前だったという。
「以前のコンセプトは去年、限界までいったことが分かった。そのため(新しいコンセプトに)踏み出した」
メルセデスとのギャップを今シーズン末までに縮めていくことを目指すと、タファンは述べた。
「昨年はベストなパワーユニットとのギャップを半分に縮め、最も信頼性の高いパワーユニットにすることを目指し、それを実現できたと思う。2017年には残りのギャップをなくしたい」とタファン。
「大きなチャンスがあると思っている。シーズン末までにギャップを縮めることを目指す。そういう計画だ。もちろん、ライバルたちがどこまでやってくるかは分からないが」