2月22日、猫の日。卸仕入れサイトの運営などを行っている、ラクーンはこの日に先駆け2月21日、「『ネコノミクス』に関する調査レポート」を公開した。
現在、犬派猫派論争は、犬が不動の1位とされている。しかし「猫」がトップになる日もそう遠くはなさそうだ。まさに猫をご主人さまに持つ奴隷歓喜の結果となった。(文:市ヶ谷市子)
ネコノミクス効果は2兆3162億円!世界に広がれ!広がれ!
2015年に世界中で行われたペット飼育率に関する調査によると、猫の飼育率は23%。犬の33%に次いで第2位となっている。しかし「飼育頭数」で見ると、猫は推計2億~6億頭で世界一ともいわれているという。
日本国内に限れば、年々犬の飼育頭数が減る一方、猫は安定している。また、一般社団法人ペットフード協会による昨年度の調査では犬と猫の飼育頭数はほぼ同数で、数年以内、早ければ今年度の調査で1位を奪還する可能性も少なくはない。
この安定した猫人気から「猫カフェ」「猫島」「猫グッズ」が国内外で一大ブームとなっている。日本における、猫がもたらす経済効果(通称ネコノミクス)は、2015年時点でおよそ2 兆3162 億円。世界の飼育頭数は日本の20~60倍で、今後より一層市場が拡大していくことが予測される。
「猫島」国内外問わず大人気 一方で住民とのトラブルも発生
猫カフェ発祥の地は台湾だが、世界で最も店舗数が多い国は日本の約300店舗。猫好き外国人の間で「日本は猫カフェの本場」として名を馳せており、都内の猫カフェには彼らの姿をよく見かける。日本に来た外国人観光客がSNSに投稿することで、海外でも猫カフェに流行の兆しが見えているという。
この猫人気の象徴が「猫島」への関心度の高さだ。猫島とは、特定の島を指す言葉ではなく島民人口に匹敵、もしくは超えるほどの猫が住んでいる島のこと。代表的な「猫島」に愛媛県・青島、宮城県・田代島、香川県の直島が挙げられる。自然いっぱいなのどかな島で、きままに暮らす猫と触れ合うため、国内外から観光客が訪れている。
しかし、観光客が増加したことで、住民間とのトラブルが増加していることも事実だ。この問題への対策を考えながらも、同社は「世界的な猫需要を取り込むことでインバウンド消費を活性化、そしてネコノミクスの経済効果をさらに拡大できるのではないかと考えている」と結論付けている。