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KinKi Kids、タッキー&翼、Hey! Say! JUMP、A.B.C-Z…節目迎える各グループの特徴は?

2017年02月21日 07:03  リアルサウンド

リアルサウンド

KinKi Kids

 2017年、多くのジャニーズグループが節目を迎える。7月21日にデビュー20周年を迎えるKinKi Kids、9月11日にデビュー15周年を迎えるタッキー&翼、11月14日にデビュー10周年を迎えるHey! Say! JUMP、2月1日にデビュー5周年を迎えたA.B.C-Zだ。今回は各グループの活動や特徴を振り返りつつ、これから先の活動への期待を考えてみたいと思う。


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■ジャニーズの伝統と新奇性の調和 KinKi Kids


 デビュー当初はドラマへの出演が多かったが、堂本剛は独自の音楽性を発揮できる活動、堂本光一はジャニーズの伝統を守る舞台活動へと徐々にシフトしていった。剛はソロでのCDリリース、ライブツアー、楽曲提供など音楽活動を精力的に展開。さらに2016年には「ミラノコレクション」でファッションブランド・ATSUSHI NAKASHIMAの音楽も手掛け、グローバルな活動も行なっている。光一は、2000年から毎年行なわれている舞台『SHOCK』シリーズがライフワークの一環。ジャニーズの伝統とも言える舞台活動に力を入れている。しかし、ソロ活動に尽きているわけではなく毎年必ずKinKi Kidsとしてのツアーも開催されており、2014年からは2人揃ってのバラエティ番組『KinKi Kidsのブンブブーン』(フジテレビ系)も放送されている。剛の新奇性と光一が保持する伝統があるからこそ、KinKi Kidsはいつまでも輝き続けているのだろう。


■ジャニーズのあるべき姿を映し出し続ける タッキー&翼


 ジャニー喜多川氏の熱い舞台愛を引き継いでいるのは、この2人だろう。滝沢秀明は2006年から『滝沢演舞城』、2010年から『滝沢歌舞伎』を、今井翼は『PLAYZONE』シリーズを2010年から担当し、『SHOCK』シリーズと肩を並べるジャニーズ舞台の代表作を守り続けている。そんな2人は、ある意味ジャニー喜多川氏が思い描いた「ジャニーズタレント」の在り方を示しているのではないだろうか。また、彼らの楽曲にも注目したい。彼らの曲はデビューから一貫して歌謡曲色が強い。かつての少年隊や光GENJIの楽曲を彷彿させることもしばしばである。楽曲からも、タッキー&翼がジャニーズの伝統を守り続けていることが感じられるのだ。この先も、この2人が中心となって古き良き時代のジャニーズを守り続けていくのではないだろうか。


■イマドキの「アイドル性」が詰まった Hey! Say! JUMP


 Hey! Say! JUMPはテレビドラマやCM、バラエティ番組、情報番組で活躍するメンバーが多く、お茶の間でも目にする機会が多い。さらに、メンバーの山田涼介、中島裕翔、知念侑李、伊野尾慧などは映画への出演も増えており、幅広い人々からの認知度も高まってきている。そんなHey! Say! JUMPにおいて特筆すべきは、アイドル性だ。バラエティ番組などでは天然ぶりや愛すべきポンコツぶりを見せているが、コンサートとなるとキラキラ感が溢れ、笑顔でファンを盛り上げる。まさに「THEアイドル」である。「Ultra Music Power」や「Come On A My House」、「ウィークエンダー」、「Chau #」、「Fantastic Time」など、キャッチーな楽曲も多く、その中でも「かわいい」「かっこいい」「大人っぽい」など、様々な表情を見せてくれるのも楽しい。Hey! Say! JUMPのような多彩さこそが、現代のアイドルに欠かせない要素なのかもしれない。


■見ていて清々しい、NGなしの肉体派 A.B.C-Z


 一糸乱れぬダンスとアクロバットが売りのA.B.C-Zは、最近ではメンバーの塚田僚一がクレイジー&筋肉キャラで『アウト×デラックス』(フジテレビ系)や『SASUKE』(TBS系)に出演し、徐々に知名度を上げてきた。そんな彼らのキャッチコピーの一つに「NGなしアイドル」というものがある。これまでの「NGなしアイドル」はあくまでアイドルとしての域を出てなかったが、A.B.C-Zは見ていて引いてしまうほどの体当たりぶりだ。例えば、冠番組『ABChanZoo』(テレビ東京系)ではガチの滝行、牛の糞掃除、極真空手で失神寸前、4時間耐久「UFO」ダンスなど、「ジャニーズがここまでやる意味とは……」と考えてしまうような内容が多い。しかし、愚痴を言いつつも全ての企画をやりきってしまう姿は「清々しい」以外の感想が出てこない。次々とチャレンジを続ける彼らには、この先ジャニーズの新しい道を生み出してくれそうな可能性を感じる。

 どのグループも自分たちの持てる力を出しつつ、ジャニーズという一つの文化を作り上げてきている。この先、30周年・40周年を迎えられる息の長いグループになることを期待すると同時に、それぞれがジャニーズの伝統を守り、切り拓いていく姿を応援し続けたい。(高橋梓)