「部下が上司より先に帰るのは非常識」――。こうした暗黙のルールにうんざりする人は多いはず。上司から退社を促してくれたら、どんなに気が楽だろう。
だが、上司の立場にありながら早く帰る新人をいびる人もいるようだ。2月14日に立った「ゆとり社員『お先に失礼します』 周囲『…(呆れ)』 ワイ上司『キミねぇ…』」というスレッドでは、スレ主が
「普通上司より先に帰るとかおかしいだろ」
と居丈高に書き込んでいる。
「トロトロ業務日報とかやって一時間くらいして帰るのが波風立たないほんと馬鹿らしい」
こんなことを言われれば、若手としては反感を抱いて当然だ。特にする仕事もないのに、上司が残っているから帰れないのはおかしい。スレ主の主張に対しては、批判が殺到した。
「お手本のような無能上司」
「そういう会社は上司が残ってると無駄に部下の残るんだろ?そんな状況を生み出す上司は無能の極みじゃん残業代ゼロのブラック企業でもない限り会社に損失与えてるし」
また、「上司が仕事している間、残って何をするのか?」という質問に「仕事(してるふり)やで」という回答コメントもあったが、これこそ無駄の極みだ。このような「付き合い残業」をして当然という空気が、長時間労働を助長しているのだろう。
「きっちり仕事済ませて定時になってすぐ帰るやつより、定時過ぎてもトロトロ業務日報とかやって一時間くらいして帰るのが波風立たないほんと馬鹿らしいわ」
と嘆く人もいた。
続々と寄せられる反論を受けてスレ主は、「目上の人間が残ってたら普通残らなきゃダメだってわかるもんだが…」と呆れ気味の様子だが、
「そら上司の方が社内業務とかのプラスα作業量多いんだからそうなるやろ」
という突っ込みも入っていた。
約8割の管理職が「部下が定時退社するのは気にしない」
コメントを読んでいくと、早く帰ることを上司から勧められたという人もいる。やはりどんな上司に当たるかの影響は大きい。
「書類整理やら掃除やらしてたら 先に帰りや、お疲れ様って言われた」
「入社したてのころ、俺が残業してると上司が社長に『定時に終わらないほど仕事振ってるのか』って注意されてたから、定時になったら帰る習慣がついたな」
筆者(編集部S)も新卒で入社した会社の上司から「上の立場の人が残っていたら、先に帰るのは失礼」と言われたことがある。だが転職先での上司からは「仕事が終わったら帰る。ダラダラ残らない」と言われ、定時に堂々と帰れるようになった。
実際のところ、上司は部下が先に帰ることについてどう思っているのだろうか。レンタルオフィスを提供するサーブコープが2014年に発表した調査結果では、調査対象の管理職のうち約8割が「部下がいつも定時に帰宅する」ことを気にしないと回答している。
上司に気を使って仕事もないのに残業していては、消耗するだけだろう。