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生田斗真主演『彼らが本気で編むときは、』にベルリン映画祭のLGBT映画賞

2017年02月18日 14:41  CINRA.NET

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荻上直子監督 『第67回べルリン国際映画祭』にて
荻上直子監督の映画『彼らが本気で編むときは、』が、『第67回べルリン国際映画祭』テディ賞審査員特別賞を受賞したことがわかった。

2月25日から公開される同作は、育児放棄された小学生のトモと、トモの叔父・マキオ、マキオの恋人でトランスジェンダーのリンコの3人による共同生活を描いた作品。生田斗真がリンコ役を演じているほか、マキオ役の桐谷健太、トモ役の柿原りんらがキャストに名を連ねる。

テディ賞は、『ベルリン国際映画祭』においてLGBTをテーマにした作品の中から優れた作品に贈られる賞。『彼らが本気で編むときは、』は同映画祭のパノラマ部門、ジェネレーション部門の2部門に出品されており、2月15日に行なわれたプレミア上映には荻上監督と生田、桐谷、柿原が登壇していた。

荻上監督はテディ賞審査員特別賞の受賞に際して「この映画が『さまざまな家族のカタチ』を受け入れたり、考えたりすることのきっかけになって欲しいんです。今まで持っていた『普通』の概念を見直すきっかけになれれば嬉しいです」とのコメントを寄せている。日本映画が同賞を受賞するのは初とのこと。

■荻上直子監督のコメント
ベルリン国際映画祭の全作品の中で、LGBTを題材にした映画に贈られる特別な賞なので、この“テディ審査員特別賞”は、非常に嬉しいです。でも私は、正直、トランスジェンダーの人がトランスジェンダーのことで悩んでいるだけの映画は作るつもりは最初から無くて、「女性として普通に」恋愛をし、仕事をし、生活を営んでいる「普通の女性」を描きたかったんです。差別されたり、理解されなかったり、陰口をたたかれたり、傷つけられたり、大きな悩みを抱えながらも、前向きに生きる「ひとりの女性」を、です。トランスジェンダーの人でも心は女性なのだから母親になれるかもしれないという夢を見れることや、血の繋がりがなくても親子になれる希望が持てることや、子どもを産まなくても母性を持てることや、さらに「その恋人」や「その家族」、「母親と子ども」の関係性を一番描きたかったんです。この映画が「さまざまな家族のカタチ」を受け入れたり、考えたりすることのきっかけになって欲しいんです。今まで持っていた「普通」の概念を見直すきっかけになれれば嬉しいです。この映画をみて、LGBTに対する理解を深めてほしいと心から願っています。ベルリン、Danke schon!(ありがとう!)