トップへ

FIA、F1売却承認への批判に反論。“利害の衝突”はなし

2017年02月17日 16:52  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

FIA国際自動車連盟
FIAは、リバティ・メディアに対するF1売却を承認したことで利益を得ておりこれは利害の衝突にあたるという、欧州議会メンバーの主張を打ち消す声明を発表した。

 先月、FIAはリバティ・メディアへのF1の売却を承認し、取り引き完了へ道を開いた。

 しかしFIAはF1の商業権保有者の持株会社デルタ・トプコ社の株式1パーセントを所有しており、株式を売却することで利益を得る立場にあったため、利害の衝突という問題が指摘されてきた。

 今週火曜には、イギリスの欧州議会議員アンネリーズ・ダッズは英AUTOSPORTに対し、次のように発言した。
「最近行われたリバティ・メディアへのF1売却について著しい利害の衝突がありました。FIAは売却を許可したことで7,950万ドル(約90億円)を受け取ったのです」

 FIAは「(F1売却の)過程に関して、明らかに不正解に伝わった、あるいは悪意に満ちた宣言およびコメントがあったことを認識した」として、自身の行動になんら問題はないとの説明を行った。

「FIAは当然ながら要請権限のあるすべての所轄官庁に対し、利害の衝突の不在を喜んで立証する」とFIAは16日に発表した声明の中で述べた。

「世界モータースポーツ評議会に承認された商業権保有者の経営権変更の承認に関して、FIAが関与する部分に利害の衝突はなく、商業権保有者とFIA間の既存契約の条項、選手権の最善の利益だけを考慮に入れた」

「2001年に作成された100年間にわたる契約により、FIAは、経営権変更が商業権保有者の義務履行能力を実質的に変更する場合に限り、その承認を差し控えることができる」

「リバティがフォーミュラワン・グループを管理することでそのようなリスクを生まないことは明白であり、この点においていまだかつて異なる見方を示唆した者はいない」

 FIAは、F1オーナー変更により、再び注目を集めている、不公平な分配金の問題に自らが直接かかわりがないことを強調した。

「F1世界選手権における賞金分配は、各チームと商業権保有者の間の二者間協定により行われている」

「FIAはこれらの契約に関する知識は持たない」

「FIAはリバティとフォーミュラワン・グループ双方と連携し、長期にわたってFIA F1世界選手権の継続的な成功と発展を確実にする建設的な関係を築いていきたいと考えている」