2017年から大幅なレースフォーマット変更が行われるNASCAR。シリーズに参戦するチーム・ペンスキーでコンペティションディレクターを務めるトラビス・ガイスラーは、このフォーマット変更を「ゴールの幅を広げるもの」と表現した。
先日発表された新たなフォーマットでは、通常レースを3ステージに分割。ステージ1~2終了時点でトップ10につけていたドライバーにはボーナスポイントが与えられることになる。
加えて、各ステージ終了時点でトップにいたドライバーにはチェイスから名称変更された“プレーオフ”へ持ち越せるボーナスポイントが与えられる。
ガイスラーは2月26日のシーズン開幕戦『デイトナ500』へ向けて、この3ステージ制が議論の的になっていると語る。
「NASCARは各チームが独自に想定していた“ゴールの幅”を変化させたんだ」とガイスラー。
「3ステージ制がチームの各部門にどのような影響をあたえるか、部門チーフやレースエンジニア、ピットクルーたちと多くの議論を重ねてきたよ」
「ピットタイミングなどレース戦略に与える影響はもちろんだが、マシン開発に与える変化も含めて、あらゆる話をしている」
ガイスラーは、レースが3ステージに分かれることは、当該レースの優勝争いに絡んでいない中団以降のチームに影響を与えると考えているようだ。
「ステージウイナーにボーナスポイントが5点与えられることで、どのレースも文字通り違う展開になるはずだ。各チームが置かれているか状況にもよるがね」
「レースで勝つことが難しいと感じたら、各ステージでの勝利を狙ってギャンブルを仕掛けるチームも出てくるかもしれない」
「レースウイーク中、マシンの仕上がり具合によって、チーム戦略は刻一刻と変化していく。その結果、レースはよりダイナミックなものになり、人々の注目を集めることになる」