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F1チーム協会が復活か。分配金の優遇措置めぐり分裂の可能性も

2017年02月17日 06:12  AUTOSPORT web

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2009年 FOTA本社に集まった各F1チーム代表
リバティ・メディアのF1買収に伴い、F1のトップチームは、金銭面の優遇措置と規則制定時の有利な立場を維持するため、かつて存在したFOTA(フォーミュラワン・チームズ・アソシエーション)形式の新しい団体を作ろうとしている。

 現在“コンストラクターズ・チャンピオンシップ・ボーナス(CCB)”によって守られている財政上の強力なポジションや利益を確保する目的で共同で活動するための団体設立を目指し、あるF1チームの首脳が支持を集めるために動いていることが分かった。

 CCBはメルセデス、レッドブル・レーシング、フェラーリ、マクラーレンに適用されており、これらのチームがF1の商業権保有者から優遇的な分配金の支払いを受けることを保証している。

 しかし、いかなるチーム団体を作る動きも潜在的に対立の可能性を含んでいる。


 新たにフォーミュラワン・グループとしてF1の経営権を取得したリバティは、F1の不平等な分配金システムが不公平で紛争の元になりかねないと考え、改革を目指している。

 そういった考え方により、リバティはCCBチームの一部と対立する立場に置かれることになり、財政上の論争が起こる可能性がある。

 バーニー・エクレストンが取り仕切っていたころのフォーミュラワン・マネジメントがチーム側とかわした現在の取り決めでは、全チームへの分配金の65パーセントが上記4チームに、残りの35パーセントがそれ以外のチームに支払われることになっている。

 英AUTOSPORTが何人かのトップチームの首脳に取材したが、新しいチーム団体設立の動きがあることを認めた者はひとりもいなかった。しかし一方で、チーム間で話し合いがすでに行われていることを否定する者もいなかった。

 匿名を希望するある人物は、次のように認めた。
「我々はチームの会合や討議に参加する準備ができているが、こうした話し合いの過程にはどうしても問題が生じる。(あるCCBチームは)自分たちの特権的なポジションを守ろうと目論んでいるのかもしれない」

 しかし彼はこうも付け加えた。「我々はF1を良くするために全員で取り組み、フォーミュラワン・グループを支援しなければならない」

 かつて存在したFOTAは、F1チームを代表して意見を表明するための組織として、2008年に設立された。当時、FOMと管理機関のFIAがどのようにF1を運営するかに関し、政治的な論争が非常に高まっていた。

 FOMとCCBチームの間で契約が締結されたあと、参加チームの関心が薄れ、いくつかのチームが離脱していき、2014年にFOTAは解散した。

 新しい団体が設立されるとしても、それがすでにF1の収益から膨大な分け前を得ているチームのためではなく、すべてのF1チームの利益のためにどのように役立つのかは不明だ。

 ある独立系チームの代表は最終的にはふたつの“FOTA”ができるかもしれないと推測している。CCBチームの利益を守るための団体と、独立系チームの利益を守るための団体ができるのではないかというのだ。