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ニコライ・バーグマンが着物をデザイン、加賀友禅とコラボ

2017年02月16日 09:45  Fashionsnap.com

Fashionsnap.com

モデル 松尾幸実 / カメラマン 鍋島徳恭 / ヘアメイク 二法田サトシ / 着付け 中田純子
デンマーク出身のフラワーアーティスト ニコライ・バーグマン(Nicolai Bergmann)がデザインを手がけた加賀友禅の作品が発表された。紫陽花をモチーフに使い、ピンクやライトブルーなど6色を展開。価格は打ち掛け・振り袖が180万円、訪問着が80~120万円(すべて税別・仕立て代込)で、受注生産で販売している。

ニコライ・バーグマンの着物が披露の画像を拡大

 ニコライ・バーグマンは初来日した際に京都で見た着物の渋い色味や細やかな職人技に感動し、フラワーデザインにおいても「北欧と和の融合」をテーマにするなど日本の伝統文化から多くのインスピレーションを得ているという。今回のコラボレーションは、2016年に石川で開かれた伝統工芸展に参加した際に加賀友禅の職人と出会ったことがきっかけとなり実現。バーグマンが着物のデザインを手がけるのは初めてで、加賀友禅もアーティストとコラボレーションするのは同じく初めてだという。
 モチーフとなった紫陽花はバーグマンが気に入っている花の一つ。様々な種類の紫陽花の花びらをバーグマン自らが撮影し、着物に貼り付け、パターンを起こす作業を行ったほか、デザインから監修まで担当した。模様は、加賀友禅工房 奥田染色の職人 奥田加津がぼかしなどの技術を使い、すべて手描きで着物に落とし込んだという。裏地にはグレーを採用し、背中の襟下にはニコライ・バーグマンが手がけたオリジナルの紫陽花の家紋が加賀刺繍であしらわれている。
 奥田加津はバーグマンについて、デンマークと金沢が共に雪国であることや、作品で「控えめな美しさ」を表現するといった部分に共通点を感じているという。今回のコラボレーションでは、長い歴史を持つ加賀友禅の特徴や着物を作る上でのしきたりは別にして、「ニコライさんの『日本人の女性に着せたい』という心を汲み取りたい」との思いで取り組んだとコメント。完成したデザインは「"雪国同士の美意識"が合致して、結果として幅広い年齢層に親しんでもらえる着物になった」と感想を述べた。
■問合せ先ニコライ バーグマン株式会社03-5464-0716