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ベッド・インが見出した、バブルと現代のバランス感「生き様で熱量や自由な精神を伝えていく」

2017年02月15日 20:03  リアルサウンド

リアルサウンド

ベッド・イン(写真=石川真魚)

 ベッド・インが一皮ムケた……。そんな印象を受けたのが、彼女たちがメジャーで初めてリリースするシングル『男はアイツだけじゃない』だ。


 持ち前のバブル時代のテイストはそのままに、メロディー・ラインはこれまで以上にキャッチー。より幅広い人々に音楽を届けようというベッド・インの姿勢が強く感じられる楽曲だ。


 2016年のアルバム『RICH』リリース時に続き、今回も「ミュージシャンとしてのベッド・イン」にフォーカスしたインタビューをすべく、音楽面を中心にベッド・インの益子寺かおりと中尊寺まいに話を聞いた。溢れ出るふたりの音楽へのパッションと喘ぎ声(ほぼ並行して出てくる)をぜひ感じてほしい。ベッド・インの自己分析は、非常に冷静にしてクレバーなのだ。そして、彼女たちが考える新たな「バブル」の表現とは……?


 なお、インタビュー開始時になぜテーブルにティッシュが置かれていたのかは、いまだに謎のままである。(宗像明将)


・「国民的ソングを目指しました(笑)」(益子寺かおり)


ーー今回もベッド・インのおふたりに音楽の話をメインにうかがおうと思いまして。


益子寺かおり・中尊寺まい:あはぁ~ん♡


ーー「男はアイツだけじゃない」は、中尊寺まいさん作詞、onetrapの南田健吾さんによる作編曲ですね。南田さんはYUKIさんやJUJUさんへの楽曲提供でも知られていますが、その南田さんとの「男はアイツだけじゃない」はどんなスタイルで制作されたのでしょうか?


益子寺かおり(以下、かおり):新曲の方向性をチンキングする時に「おっ! ベッド・イン、今回はこうきたか!」って思ってもらえるような曲を作りたいねって話してたんです。今までのベッド・インとはひと味ちがう、変化球みたいな曲にしたかったというか。楽曲もよりシンプルにして、ナウでヤングな子から年配の方まで、老若男女問わず1回聴いたら口ずさめるような、キャッチーな曲にしたいね、って。


中尊寺まい(以下、ちゃんまい):今までの楽曲は、「バブルをわかりやすく伝えるには」っていう点を重視して作っていたんです。みんなが持っているバブルのイメージを具現化するというか。その結果、デ~ハ~でアゲアゲなサウンドに自分たちのラ・ムーばりのロック精神を注入した“ボディコンロック”という形になったのですが、そこに注力するあまり難しい部分もあったのかなと。


かおり:ウチのスペネット北岡(ベッド・インのマネージャー)が今年還暦を迎えるので、そこを基準に考えてみたんです(笑)。スペネット北岡に「今までのベッド・インの曲って歌える?」って聞いてみたら、パパったら「拍が難しくて歌えない」って言うんです。確かに今までの曲って、サウンドもメロディも意識的に過剰にデーハーにしてきた分、歌うのが難しい曲だったかもしれないなって。それはそれでひとつの形だと思うんですけど、今回はそこを逆に全部とっぱらってみた感じですね。結果、還暦の方でもすぐに歌えるキャッチーな曲に仕上がったと思います♡


ちゃんまい:ちゃんまい、実はスナックで働いていて、よく「ベッド・インの曲歌って!」って言われて歌うんですが、そこにいる全ての人に響かせることが難しいなと感じることがあって……自分の力不足もロンモチであるんですけど、手拍子が起きづらいとか、口ずさめないとか。私は昭和歌謡が本当にスキスキス~なんですが、古き良き昭和歌謡ってみんなが歌えていたじゃないですか。知らない曲でもヒット曲じゃなくても、すぐに覚えられる、手拍子できる。昔、歌謡曲Barで働いていたんですけど、毎日サラリーマンの皆さんが大合唱していたんです、鏡が曇るくらいの熱量で(笑)。それを見た時、歌が持つ“真の強さ”みたいなモノを感じて。


かおり:だからメロディはとことん、わかりやすく、歌いやすい歌謡曲になるようにお願いしました。ウチらの目標は「日本に再びバブルの嵐を起こすこと」……バブルのチン善大使として、それを性功させるためには、おこちゃまからお年寄りまで歌っていただける曲にすることが大事MANだと思いまして!  みんなにオケカラでターウーしてもらえるような、国民的ソングを目指しました(笑)。


ちゃんまい:たとえば、ゴールデンボンバーさんの「女々しくて」は、おこちゃまからお年寄りまで歌えるじゃないですか。ベッド・インには、今そこが足りないのかな、って漠然と思ったんですよね。なので、マル金パパたちにおねだりして、今回は音数も少なくしてもらって、限りなくシンプルな形に仕上げていただきました~♡


かおり:実は原曲は今よりもっと現代的で、ロック色も少なめだったんですけど「もっとロック要素と、ビーイング感が欲しいです!」ってお願いしてこの形になったんです。結果、オケヒとかが多用された当時らしいサウンドでありつつも、“ロック姉ちゃん感”漂う歌謡曲になったんじゃないかなと思います♡


ちゃんまい:久宝留理子さんや浜田麻里さん、アン・ルイスさんみたいに、ロック姉ちゃんなんだけど口ずさめるような曲にしたくて。ロックを昇華させた歌謡曲にしたかったんです。


ーーおふたりとも音楽の話になると一気に話されますね。


かおり・ちゃんまい:はぁん♡


かおり:出やすいんです、ラブジュースが……♡一度お口を開いたら、ノンストップ!! ひばりくん状態~♡


ちゃんまい:Romanticも止まらないんどぇ~す……♡


ーーおふたりともやはりミュージシャンなんだと感じます。


かおり:でも、“なんてっ勃ってアイドル”なんですよ?♡


ちゃんまい:しかも、潤潔・潤愛・潤情を貫くヌルヌルの“性潤派アイドル”なんで♡


かおり:ウチら、とにかく欲張りなんです! ドルアイも、バンドも、メンズも欲しがっちゃう“スーパーくいチン坊”、みたいな?♡


ーーおふたりのボキャブラリーに、今感動しています……。


かおり:うふふ、ベッドの上ではもっとすごいんですよ……?♡ 抱きしめてTONIGHT~♪


ーーその話は別の機会にするとしまして……。前回のインタビューでは、大黒摩季さんのお名前が何度も出てきましたが、今回は冒頭から久宝留理子さんのお名前が出てきましたね。


ちゃんまい:そうですね、さっきも言いましたけど久宝留理子さんはロックを消化させる上で、本当に影響をうけていて結成当初からカバーしてるんですよ。あと、私はDAISUKI!な本田美奈子さんの「WILD CATS」と和製ランナウェイズの「GIRLS」も意識していますね。


ーー「男はアイツだけじゃない」は、最初は1990年代風のプログラミングやキーボードが鳴るサウンドに耳を奪われますが、たしかにキャッチーなメロディーを重視して制作された楽曲だと感じました。特にサビでそれを感じます。


かおり・ちゃんまい:マンモスうれピ~!


ーーそこで胸を寄せて強調されても私はガン見するだけですので……。イントロでまずエレキ・ギターが鳴っているのもベッド・インらしいですね。


ちゃんまい:ボディコン・ロックを掲げているので、わかりやすくイントロでロックを出したかったんです。あと、バンド形式でのおギグをおナマでヤるときに(ライブは基本的にパートタイムラバーズとの生演奏)、アレンジしやすいようにとは常に考えていました。……あっ、ヤダ!「生でやる」とか言っちゃった、セキメ~ン/////


かおり:生でダラダラいかせちゃうためのアレンジで~す♡


ちゃんまい:実際ダラダラはしないんですけどね…ベッドの上でおそ松クンじゃペケだゾ~♡ なんちて♡


かおり:ウチらは、おギグもベッドの上でも、絶対手は抜かないので♡……あ! でも君は1000%、ヌいちゃうんですけどネ? 別の意味で♡


ーー素晴らしいですね、話芸が……。ベッド・インは、益子寺かおりさんの寺田恵子さん(SHOW-YA)的な迫力のあるボーカルと、中尊寺まいさんの細川ふみえさん的な甘いボーカルのコントラストも重要だと感じていました。「男はアイツだけじゃない」は、Aメロが交互に歌うスタイルで、おふたりのボーカルのコントラストが鮮やかですが、そこは意識されましたか?


かおり:う~ん、どうですかね……。前回のアルバム『RICH』から特に意識してるのかなぁ……?


ちゃんまい:もっと前からじゃない?キャラ分けしたときからかも? 私はかおりさんのように歌い上げられないし、アイドルへの憧れも昔からあったので、甘めに歌うようになったのかもしれないです。こう、曲のスパイス的な存在になれたらいいなと。CoCoさんの三浦理恵子さんみたいな♡


かおり:そうだ! 『ワケあり DANCE たてついて』(2014年のインディーズ・デビュー・シングル)の頃は、まいとわたしって、割と声色が似ていたんですよ。レコーディングしてみた時に「どっちが歌っているのかわからない」みたいな現象も起きたので、それ以来、私は太く逞しく歌うように、まいは甘く歌うように意識するようになった記憶があります。


・「崖を通過した人がトップアーティストになるのでは?」(中尊寺まい)


ーー「男はアイツだけじゃない」はMVも公開されましたが、反応はいかがでしたか?


かおり:ご開帳した日から、いい反応をいっぱいブッカケてもらえて、マンモスうれPです!♡ しかも、自分たちが目指していたことを汲み取って反応してくれてる方が多くて。歓喜のぶっとびぃ~! からのサンタフェ~!


ちゃんまい:タイトル大喜利も始まりだして……「男はアソコだけじゃない」とか(笑)。モッコシモコモコ盛り上がってまいりました~♡


かおり:「昔って崖のMVが多かったよね」「ビーイング感ある!」「懐かしいサウンド」「早くカラオケで歌いたい!」とか言ってくれたり。「全部伝わってる!」って、感動してバナナの涙……♡


ちゃんまい: ジャケットもそうですね。バーコードの7インチ感だったり、KATSUMIさんのジャケットみたい!とかビーイングの8cm短冊感とか、全部、汲み取ってくれて。ちゃんまいはMotörheadのジャケットもほんのり意識してたんですけど、それも見破られてましたね! うちの性徒諸クンはお利口なんです♡


かおり:わたしはKIX-S姉さんなんかもイメージしていたんですけど、そこもびんびん物語に感じ取ってくれて、マン激でしたね~♡ 性徒諸クン、ほんとにLOVIN' YOUだゾ♡


ーーしかもMVは全編アリゾナでのロケということで。


ちゃんまい:日本食が恋しくて、まさに「しば漬食べたい~!」って感じでした♡


ーーそのネタ、ファンの方にどのぐらい伝わっているんでしょうか……?


ちゃんまい:やっと伝わってきた感触はあります! 言い続けてきて良かったです(笑)。ウチらがHow toするからついてきてチョンマゲ♡って感じですね♡


かおり:一緒にユンケルンバでガンバルンバしようね、っていう気持ちですね♡


ーーもうバブル用語がサンンプラーみたいに出てきますね……。


かおり:(身体をくねらせながら)ああん♡ 体にいっぱいボタンがあるから、押してみて……♡


ちゃんまい:ツマミが3つあるんで弄ってみてくださぁ~い♡


ーー話の流れがうますぎて、五臓六腑にしみわたりますね……。MVに話を戻すと、アリゾナ撮影で。


ちゃんまい:はい、アリゾナ州でヘリ飛ばして空撮しました♡……という設定です(ボソッ)


ーーアリゾナのはずが、MV公開から一夜明けたら屏風ヶ浦(千葉県銚子市)だと明かされていて笑いました。


ちゃんまい:是非、あそこで「HEAVEN」と書いたボードでヒッチハイクしていただきたいですね~♡


ーーMVで、「HEAVEN」と書かれたボードでヒッチハイクをしているのは、どういう意味なんですか?


ちゃんまい:監督がヒッチハイクのシーンを入れたいと言ってくださって、最初は行き先が「LA」だったんです。なんですけど、長渕剛さんの『RUN』(1993年に放映されたドラマ)のオープニングで、「HEAVEN」と「HELL」の分かれ道があって、「HEAVEN」の看板を背負って「HELL」に向かうっていうイメージシーンがあって、それが激烈に格好いいんですよ!!(笑) そのドラマがDAISUKI!なんで私の勝手な思い入れでどっちかを使いたかったんです。で、ベッド・インが行くなら「HEAVEN」かな、って♡ みんなも天国に連れて行っちゃうゾ♡みたいな?


ーーアリゾナで長渕剛とか、メタすぎますよ! しかも、ビキニとハイヒールで崖を登るのはどう見ても危ないですよね……。


かおり:わたしなんて、ほとんどビョーキ級に運動音痴なうえに高所恐怖症だから、メンズ2名がかりで撮影定位置まで運んでもらったわ……トホホ。MVではドヤ顔でごまかしてるけど、撮影裏スジでは、崖から降りれなくなってM字開脚みたいな体位になりながら悶絶するチン事もありました……。なんて骨体!


ちゃんまい:本当にかおりさんが危なっかしくて! 私、最初ふざけてるのかと思ってたんですけど、マジなの!? みたいな(笑)。なので、あのシーンは本当にかおりさんを助けてます。リアル「ファイト一発!」的な?♡


かおり:しかも、足場が悪くても必死にがんばったのに、なぜかMVの第一稿では挿入されてなくて!(笑) んもう! ヤリ捨てするなんて、監督ったら、いけずぅ~♡


ちゃんまい:ヘリで撮っている空撮もアーバンでトレンディでしょ?♡ あんなに遠いところからハメ撮りされたの初めてだったので、下半身がハートカクテル状態でした♡


かおり:景気いいよねぇ~♡ あとは「戦うナオン」をテーマにしたいと思っていたので、「泥だらけになりたい!」ってリクエストもしました♡ 戦った後みたいなボロボロな姿で崖を彷徨い歩きたいっておねだりしたんです。


ーーどういう要望なんですか……!


ちゃんまい:私は完全に「北斗の拳」のマミヤになりきって演じてましたネ!  それとは関係ないんですが、恋愛という戦いに疲れても前を向いて進もうって、そういうところを出したくて。


かおり:ストーリーにまったく意味はないんですけど、とにかく戦ってる、勃ち向かってるイメージにしたかったんですよね。


ちゃんまい:ストーリー性はゼロです(笑)。


ーー本当にヘリでの空撮なのかなと見ていると、最後の最後に影でドローンだとわかるのもいいですね。


かおり:きゃはははは! バレちゃってたか~。まいっちんぐぅ♡ ホントは最後にヘリ音を挿入したかったんですけどね(笑)。


ちゃんまい:アリゾナなのに国産車もたくさん走ってますしね(笑)。でも、そういうツッコミどころがマン載なので3分間のやまだかつてないティッシュタイム……何回でも発射していいんだゾ、と♡ ウチら、突っ込まれたい派なんで♡


かおり:実は、崖で撮影したのも、レコーディングしているときにすでに崖の上で風に勃ち向かう気持ちで歌っていたからなんですよ! 歌いながら、アリゾナ州の広大な大地を感じていたの……(遠い目)。お互い何も言ってなかったのに、レコーディング後にふたりとも同時に「MV撮影は崖がいいよね!」って、マン場一致! 改めて、運命感じちゃったよね……♡


ちゃんまい:100%So!なんです! 実はマル金パパに「MVのイメージは何かありますか?」と聞かれたときに、せーの「崖」って!


かおり:真っ先にパッと頭に浮かんだイメージは、SHOW-YAさんの「叫び」でしたね。そこから、バブル時代じゃないけどMr.Childrenさんの「Tomorrow never knows」、SPEED さんの「ALL MY TRUE LOVE」、ボン・ジョビの「Blaze Of Glory」とか、MVにお金がかけられた時代って崖での撮影が多いよね、って話してて。


ちゃんまい:「メジャーアーティストは崖を通過するのでは? 崖を通過した人がトップアーティストになるのでは?」っていう……そういうジンクスがあるのではないかと(笑)。


ーースローセックス石島さんが、崖を背にしてドラムを叩いていますが、ちょっと地震が起きたらそのまま落ちそうで恐いですよね……。


ちゃんまい:「4回落ちたってことにしといて!」と言われたのでこの場をお借りしてご報告します。スローセックスは4回崖から落ちましたが素敵なMVが撮れました(笑)。本当に崖の先ッチョだったんで割と本気で怖がってましたよ。


かおり:あの崖で撮られた過去のMVを見ても、あそこまでギリギリガールズなチンポジで撮影しているのは珍しいと思います!(笑)


ーーそもそもなぜ屏風ヶ浦で撮影したのでしょうか?


かおり:「どこかにいい崖ないかなぁ~」って言ってたら、「すぐ行けるナイスな崖、知ってるよ!」って、ベンリ君ことライブ制作のスタッフが教えてくれたんです。「Eじゃん、Gジャン、最高じゃ~ん!」って喜んでたのも束の間、撮影日の1月14日にまさかの大寒波がきちゃって、ゲロゲロ~!っていう(笑)夕暮れ時のアー写撮影中なんか、雪までチラついちゃって!


ーーふたりともビキニで撮影している場合じゃないですね……。


ちゃんまい:しかもパートタイムラバーズのメンバーもテロッテロのシャツ一枚ですからね。舐める派JAPANに関してはほぼ裸なんで(笑)。


ーー今回のアートワークはスピッツ、ユニコーン、椎名林檎などを手がけてきた木村豊さんですね。


かおり・ちゃんまい:あ~ん♡ そして、まかさのベッド・イン!(笑)


ーー7インチ風のジャケットを制作することになったのはどちらからのアイデアでしょうか?


かおり・ちゃんまい:木村さんどぇす!


ちゃんまい:あんな粋な計らいをして下さる方、木村さんしかいない……♡


ーージャケットの英文もいいですね。


かおり:そうなんです! 当時っぽいオイニ~漂う、タマランチ会長なデザ淫ですよね♡


ちゃんまい:訳してもらうのも面白いと思います♡ 懐かしい要素もありつつ、絶妙な手クニックでウチらのマンPのGスポットを探ってくださって感謝顔射の気持ちしかありません……!


かおり:ああいうちょっと古風な手法でも、木村さんが手掛けてくださると、懐かしさもありながら、カッコよくて、シャレオツで、どこかモードな感じになるというか……♡ 新しいアー写なんか、ディオールの香水瓶が配置されて、「VOGUE」とかの広告に載っててもおかしくない!!(笑)


ちゃんまい:この色合いも全て合成じゃないんですよ! これ、あえぎ声を大にして言いたいわ!!


かおり:写真は中野敬久さんが恋写して下さったんですけど、本当にテクニシャンな方で、実はこのままの夕暮れの色なんですよ! これを見たときに、もしかしてベッド・インは、ワールドワイドに羽ばたけるんじゃないかと、ピンコ勃ちしましたね♡


ちゃんまい:グローバルにイキたいですね♡


・「想いがシンプルに伝わる歌詞を心がけた」(中尊寺まい)


ーーカップリングの「劇場の恋」はどなたが書かれたのでしょうか?


かおり:作詞が私で、作曲は「C調び~なす!」も手掛けてくださった黒崎ジョンさんです。昭和歌謡にも精通していらっしゃる方で、相性とフィット感がグンバツでなんです♡


ーーダンス・ミュージックで行くかと思わせて、泣きのエレキ・ギターが響くのは、歌謡性とロックの融合という感じで、ベッド・インの真骨頂だと思いました。


かおり・ちゃんまい:チン骨頂♡


かおり:この曲は、今までウチらが掲げてきた「ボディコン・ロック」がストレートに表現されている曲になってると思います。ギターリフやビートが効いていて、メロディーは歌謡っぽくて。でもちゃんとアイドルソングっていう、絶妙で面白い曲に仕上がりました!


ちゃんまい:ハロプロっぽいよね。


ーーハロプロは時代的にバブルとズレますよね。


ちゃんまい:でも、ハロプロもつんく♂さんが昭和歌謡を通過してきたからこそああなったんだと思うんですよね。ダブルユーにキララとウララを歌わせたりしてたじゃないですか。なので、私ハロプロがDAISUKI!なんですけど、「劇場の恋」もきっちりアイドル歌謡を現代に昇華していて、ボディコン・ロックの要素もあって、ライブで盛りあがることウケアイ♡だと思います。ちゃんまいの泣きのターギーにも注目してもらえるとマンモスうれPな♡


かおり:原曲はもう少し今どきのアイドルソングっぽい印象が強い曲だったんですけど、それをもっとウチららしい「ボディコンロック」に寄せてアレンジしていただいた感じですね。インパクトがある、踊れるイントロも挿入していただいて♡


ちゃんまい:ディスコというか、パラパラな感じになったんだと思います。自然と踊りたくなるような強烈な曲ができたな、と。バンドでのアレンジも楽しみにしていてもらいたいですね♡


ーーバブル感と現代性のバランスのジャッジはどこでされているのでしょうか?


ちゃんまい:メロディーは歌いやすさ重視で、それ以外のダンサブルなビートは現代を意識しています。


かおり:現代っぽい要素を一番強く表しているのは、ビートだと思いますね。それ以外はバブル時代の曲のイキフンになるように意識していて。特にシンセの音は、当時を意識していると思います。


ちゃんまい:シンセはわかりやすくいうと荻野目洋子さんの「ダンシングヒーロー」みたいな感じですかね? 私たちも現代と融合できる塩梅がやっとわかってきたかもしれません、まだまだ試行錯誤ですけど。


かおり:曲もなんですけど、実は歌詞もそうで。今までは、歌詞もわかりやすくバブル時代の要素を入れ込もうと、当時のわかりやすいワードを意識的にチョイスしていた部分もあって。「大磯シーサイド」、「バリライト」とか。でも、前作のアルバム『RICH』の制作を経て、“バブル”をもっと概念的にとらえられるようになっていて。たとえば『RICH』というタイトルは「単純に金銭的な豊かさじゃなくて、気持ちや精神的な部分で豊かさがあればリッチと言えるんじゃないか?」という思いを込めて名付けていて。あのアルバムを作った経験があったからこそ、バブル時代に使われていた直接的なワードをそのまま使うんじゃなくて、もっと概念に落としこんで歌詞を書けるようになったと思います。


ちゃんまい:「男はアイツだけじゃない」も、以前の自分ならもっと比喩的な表現をしていたと思うんです。VHSを自分に例えてみたり、キスマークをパープルバタフライに例えてみたり……でも、女性の精神面って実は今もバブル時代も変わらないものなんじゃないかと思って。バブル時代を思わせるキーワードは挿入しつつも、わかりやすくて耳に残る歌詞、想いがシンプルに伝わる歌詞を心がけましたね。実はスぺネット北岡に「ベッド・インのトリセツみたいな歌詞書いてよ」って言われて、最初はチンプンカンプンだったんですが(笑)さっき言ったみたいなことなのかなって。なので、自分の中の西野カナさんを奮い勃たせました!


ーーその歌詞がいいですね。彼氏の浮気に気づくのが、シャツの口紅ではなくてファンデーションだとか、ディティールもリアルだと感じました。


ちゃんまい:そう言っていただけてマンモスうれピ~♡ 浮気しててルージュつける女なんて、リアルな世界ではプッツンすぎるじゃないですか!(笑)。女性の目線の恋愛ソングですけど、男性にとっては「女はアイツだけじゃない」し、恋愛だけじゃなくて何か大きな壁にぶつかった時に聴いて元気ビンビン物語になってもらえたらいいな、って。今を一生懸命に生きている全ての人たちに向けた応援歌なので。


ーー『RICH』を経て、シングルの制作面で変わった部分はあるでしょうか?


かおり:アルバムの曲をおギグで演奏したときの性徒諸クンの反応を見て、「もっとシンプルにしてもいいのかも?」という気づきは、ちょっとありましたね。


ちゃんまい:「RICH」は本当に内容もリッチで色んなジャンルの曲を詰め込んだ幕の内弁当的なアルバムだったので、おナマでやってみた時にそれが如実にでたのかもしれないですね。


かおり:初めてツアーをまわって、おギグ本数を重ねたからこその気付きなんですけど、もしかしてベッド・インって、欲張りすぎかな? 詰め込みすぎかな? ってふと思ったんです。演奏してるし、踊ってるし、ジュリ扇も振ってるし、視覚にいっぺんに入ってくる情報量が多いかも、っていう(笑)。みんなにもっとABCDE気持ちになってもらうには、もう少し全体的にシンプルにしたほうがいいんじゃないかなと思って、今回テーマが「シンプル」になったんですよね。


ちゃんまい:あとは、精神面はより内面的なところになりましたね。


かおり:わかりやすくバブル用語だけをたくさん使わなくても、突き刺さるものがあるんじゃないかな、って。「バブル時代の精神は、安直に表現しなくても伝わるかもしれない」って、ツアーをして思ったんです。


ちゃんまい:「私たちがやれば伝わってくれるかな」って。今まではバブル文化を伝えるための工程で、これからはもっとバブル時代を熱く生きたパイセン達の精神力だったり、そういった芯の部分をどうやって伝えていくかっていう所なのかな、と。


かおり:自分たちの生き様を通じて、バブル時代の熱量や自由な精神を伝えていけばいいんだ、って気付いたんです。だから、これからも今まで通り、欲望に正直に、我慢せずにヤリたいことはヤる! 自分たちが本当にスキスキスーでカッコイイと思うことだけをズッポシ貫き通せばいいんだって、改めて思いましたね。


ーー『RICH』のときに語られていたように、性徒諸クンにオケカラで歌われることは意識されましたか?


かおり・ちゃんまい:しました!


ちゃんまい:失恋した女の子がともだち〇んこと泣きながら踊りながらターウーしてくれりしたらマンモスうれPですね! 子育てがひと段落したゲロマブなママにもバブル時代を思い出してターウーしてもらいたいし、スナックでおじさまにもターウーしてもらいたいです! ちびっ子にもジュリセン振って欲しいし!


かおり:ウチら自身、ガラスの十代の頃から、オケカラ育ちだったことも大きいですね。音楽について、オケカラから影響を受けている部分も多いと思うんです。だから、ソコはどうしてもこだわりたくて……♡


ちゃんまい:背伸びした歌詞にドキドキしたりしながら自分も歌っていたので、ナウでヤングなガラスの十代にも響いてほしいな♡


かおり:最近はおギグにも、中学生がお父さんと一緒に来てくれたり、ファミリー連れも結構来てくれるんです♡


・「やまだかつてないエンターテインメント・ショーを作れたらいいな~」(益子寺かおり)


ーー逆におふたりは、ふだんリスナーとしてはどんな音楽を聴かれているのでしょうか?


ちゃんまい:パンク、ロック、昭和歌謡、歌謡曲ですかね……。フォークも聴きますよ、友川カズキさんも三上寛さんも山崎ハコや佐井好子さんも聴きます。でも、さっき言ったようにハロプロも聴くし、未だにSPEEDも知念里奈さんも聴くし(笑)。


かおり:私も昭和歌謡、歌謡曲、ロック、メタル、J-POPと幅広くって感じですね。C.C.ガールズさん、鈴木雅之さんを聴いたと思えば、突然デスメタルを聴いたり(笑)。メタルはここ数年、プログレにどっぷりです! サイプレス上野さんとロベルト吉野さんとかHIP HOPも聴くし、学生時代に一時期ハマってたエレクトロニカも最近思い出したように聴いてるし……。


ちゃんまい:あとは相も変わらず、中古屋巡りして買ってきた8センチCDやレンタ落ちのVHSばかり再生してます。


かおり:私も中古屋でVHSやレコードを集めるのがスキスキスーなのは変わらずです。昭和歌謡からプロレス関係の曲まで、ジャンレスに集めては聴いてます♡


ーーそのdigり方が、20年遅れの渋谷系っぽいですね。


かおり:おチビちゃんの頃から王道の歌謡曲や流行りのJ-POPも聴いてきましたし、一方で自分のGスポットに当たるものをdigってるって感じですかね♡


ちゃんまい:ちゃんまい、腰フリッパーズギター弾きますし、渋谷系っちゃ渋谷系かも?♡ 選ビッチしてます♡


ーー初回限定盤のDVDには、2016年12月18日の赤坂BLITZでのワンマンライブの映像が収録されていますが、今回見返した感想はいかがでしたか?


ちゃんまい:……体が疼いちゃった♡


かおり:10カメで撮られたんです、後ろから前から♡


ちゃんまい:触手どころじゃないハメ撮りでした♡


かおり:んもう、終始ビションコ……♡


ちゃんまい:オープニングは幕があって、幕が落ちた瞬間が本当に絶景だったんです。パートタイムラバーズやベッドメイキングガールズ(ダンサー)と同じ景色を一緒に見られたってことが本当にうれPくて。あの景色を見せてくれた性徒諸クンには、顔射の……あ、感謝の気持ちでいっぱいです。すごいところまで来てしまったなって。


かおり:そう、ほんとにマン激で……! フロアに舞う、色とりどりなジュリ扇と性徒諸クンたちのHow manyいい顔を見て、「バブルは再びやってくる!」って、本気で確チンしました!


ーーあのライブはパートタイムラバーズとのハードなロック主体の演奏でしたが、今後もあの方向性で行く予定でしょうか?


かおり:3月19日にEX THEATER ROPPONGIで『MOGITATE!元気が出るプッツン5ショー』というタイトルのワンマン〇おギグをヤるんです♡ 前回のツアーはアルバム『RICH』の曲をしっかりと演奏する、っていう割と硬派な内容だったので、今回はバンド形式の演奏もありつつも、遊び心マン載のショー形式でお届けしたいなって企み中です♡


ちゃんまい:タイトルを見ていただけたらわかると思うんですけれど、あの頃の良いとこ取りをして、私達が思う「バブル時代ってこうだったんじゃないかな」っていうのを表現できたらなって思っています。


かおり:まだ絶賛内容はチンキング中なんですけど、先っちょだけお話すると、「もしベッド・インが冠番組を作ったら…?」っていうテーマになるかもです。やまだかつてないエンターテインメント・ショーを作れたらいいな~って思ってます♪


ーー最後に、2017年に音楽面で目指しているものがあれば教えてください。


かおり:今年こそは、キッズ向けの音楽を作りたいですね! 「ベッド・イン音頭」とか、体操とか。プロレスラー・藤波辰巳さんの「ドラゴン体操」みたいな♡


ちゃんまい:んもう、当初からずっと言いつづけてるんですが“てんぱいぽんちん体操”みたいなね!! 小学生はウチら見てから登校する! みたいな。「性の目覚めにベッド・インを」って感じですかね♡


かおり:嬉しいことに、最近キッズやファミリーの性徒諸クンも増えてきたので、そこからの教育テレビ進出、そしてNHKお枕からの紅白出場を目指したいで~す♡


ちゃんまい:今年はマーヒーだったので紅白パコ合戦しちゃいましたよ……108つ突かれて煩悩もどこかにイッちゃいました♡


かおり:DA.YO.NE~♪ 毎年大晦日は下半身のスケジュールを空けているっていうのに、ポケベルが鳴らなくて……。だから、今年こそは紅白を狙いたいですね! ファミリーの心とイチモツをグッとつかんで♡


ちゃんまい:お父さんがちょっとだけニヤニヤしたりね。


かおり:子供たちがふざけて真似して怒られたり♡


ーーピンク・レディーみたいですね。


かおり・ちゃんまい:まさに~♡


ちゃんまい:そういう曲も作れたらと♡


かおり:毎晩オナッターズしながら、勝手にいろいろ妄想だけは膨らませてます♡


(取材・文=宗像明将)