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F1サスペンション論争のなか、アクティブサス復活をマクラーレンが提言

2017年02月15日 17:22  AUTOSPORT web

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2016年カナダGP決勝 フェルナンド・アロンソとジェンソン・バトン(マクラーレン・ホンダ)
マクラーレンのレーシングディレクター、エリック・ブーリエは、現在、F1チーム間でトリックサスペンションに関する議論が持ち上がっていることに関し、こういった論争を終わらせるためにはアクティブサスペンションを復活させた方がいいかもしれないと語った。

 走行中に一定の姿勢を保ち続けるためのアクティブサスペンションシステムは、1994年からF1では禁止されているが、先週、F1テクニカルディレクターたちとFIAが会合を持ち、サスペンションについて話し合った際に、このテクノロジーを復活させるという案も出たといわれている。

 フェラーリは昨年末に、サスペンションの新たなコンセプトの合法性についてFIAに問い合わせを行い、それに対してFIAは、空力の向上を通してパフォーマンス改善を図るようなサスペンションシステムは規則に違反するとの見解を示した。

 しかしチーム間の意見が一致しないため、FIAはプレシーズンテストがスタートする前に、再度、技術指令書の形で見解を通達する見込みだ。

 今回フェラーリが問い合わせを行った真意は、自身がその技術を開発しようとしているというよりも、他チームの開発に目を向けさせるためであると考えられている。


 レギュレーションの解釈により論争が持ち上がる現状を受けて、ブーリエはアクティブサスペンションを復活させることがいい解決法になるかもしれないとの意見を示した。1992年と1993年にウイリアムズのタイトル獲得に大きく貢献したアクティブサスペンションについては、2014年にもコスト制限の手段として再導入が検討された。


「サスペンションの話題というのはおかしなものだ」とブーリエ。

「いつか(こういう議論を)終わりにすべきだ。市販車にアクティブサスペンションが戻ってきつつあり、我々もそれに従うべきだと思う。そうすれば少なくとも論争は終わる」

「今はレギュレーションをどう解釈すべきかがすべてを支配している。あるコンセプトを推し進めていても、他人から見ると違う解釈がなされる可能性がある」

「だからフェラーリが自分の意見、あるいはFIAが有効だとする解釈を推し進めようとしているのだ」

「今はそういう状況にある。ほとんどのチームがこの話題について連絡してきた」

「フェラーリは別の解釈をして、その意見を押し通そうとしており、それを不満に思うチームが存在する」