F1の予算制限の導入は、限られた資金をすでに効率的に使用しているウイリアムズに適していると、チーム副代表のクレア・ウイリアムズは考えている。
予算制限は以前、2010年シーズンに向け新たなF1チームを呼び込むひとつの方法として当時のFIA会長マックス・モズレーが検討したものだが、このアイデアは最終的に実現する事はなかった。
予算制限のアイデアはその後も、議題として何度か取り上げられたが、先月マクラーレンF1の新エグゼクティブディレクター、ザック・ブラウンがその構想の支持を表明した。クレアも予算制限はウイリアムズを運営する上で適したルールであると考えている。
F1の新オーナー、リバティ・メディアが資金をより公平に分配していく方法について検討するなか、今後数カ月間に渡ってこのテーマが議題となる予定だ。
フェラーリが約3億3000万ポンド(約470億4000万円)の予算を持つのに対し、ウィリアムズは約1億500万ポンド(約150億万円)で運営している。
「リバティは、我々が将来に向けて繁栄し維持できるスポーツを確実に継続できるように、所得分配を更に公平なレベルに上げようとしていると話していました」とドイツで最近開催されたSPOBISサミットでクレアは語った。
「ウイリアムズは独立したチームであり、私たちの予算はF1チームの中でだいたい中間に位置します」
「私たちにとって、もし彼らがもっと公平な分配金の配分をしてくれたら、私たちにとって将来はかなりエキサイティングなものになります。私たちが恩恵を受けることは間違いありません」
「私たちは中規模チームの中で強さを発揮していますが、一方で、もし予算制限や人員制限があったら、大規模なチームは彼らのやっていることを圧縮しなければならないかもしれません。余剰な人材も出てくるでしょう」
「だから私たちは話し合い、そうした競争になることを待ち望んでいるのです」
リバティがすでに行った重要な変更のひとつは、チェイス・キャリーをF1最高責任者として指名し、バーニー・エクレストンを名誉会長に任命したことだ。
クレアは、F1の経営において40年にわたり君臨してきたエクレストンの仕事を賞賛した。
「リバティとの会合で、バーニーが立場を保ち続けるかをどうか見守っていましたが、彼は日常的には関与しないことが明らかになりました」
「彼は名誉会長という役割を与えられているので、それが何を意味するか見極めなければなりません」
「バーニーは、F1を今日のような形に変身させるという驚異的なことを成し遂げました。これは彼の功績によるものです」
「F1は世界中にある他の多くのスポーツを凌駕する観客を持ち、1シーズンの間に何億ものスポンサーシップを生み出します」
「誰もバーニーからその功績を奪うことはできません」