ル・マン24時間耐久レースの常連であるグリーブス・モータースポーツとマーフィ・プロトタイプスは2017年の同大会を欠場。18年から復帰する予定だと明かした。
英国を拠点とする両チームは、16年にELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズのLMP2クラスへ参戦。しかし、今季はどちらもエントリーを行っていなかった。
11年のル・マンでLMP2クラスを制しているグリーブスは、ELMSに加えWEC世界耐久選手権への参戦も視野に検討を進めていたようだが、実現には至らず。
またマーフィはELMSを“卒業”してWECへ移行。6年連続のル・マン参戦を計画していたが、こちらも直前で計画をストップさせている。
グリーブスのチーム代表、ティム・グリーブスは「引き続き、将来の見通しはよく、我々は今年をサバティカル休暇(長期休暇)だとみなしている」と語っている。
「ELMSとWECへの参戦は、もう一度検討するだろう。我々の名前が知られているのは、このふたつのレースのおかげだからね」
「今年の終盤にはスポット参戦という形で復帰するかもしれない。それと同時に18年に向けて準備を整えていく」
グリーブスは今年もクローン・レーシングとジョイントし、ダラーラP217ギブソンを投入すると考えられていたが、クローン・レーシングのオーナー兼ドライバーのトレイシー・クローンは今季のレース活動についてアナウンスを行っていない。
マーフィのグレッグ・マーフィー代表は、18年に向けてさまざまな選択肢を検討していると明かしている。
「我々はGTレースに興味を持っているが、シングルシーターへの参戦も検討しているところだ」とマーフィー。
「参戦プランはチームを継続させ、成功を積み重ねていくためのものとなる」
また、マーフィはWECへの参戦が頓挫した理由について、ペイドライバーのうち、1名が参戦を確約できなくなったことが原因だと明かしている。
「エントリー締め切りの2時間前まで、何とかしようと動いていた。しかし、ひとりのドライバーだけで戦えるほど、準備は整っていなかったんだ」
マーフィによれば、チームは18年にELMSへ復帰する予定だといい、その際は自社がヨーロッパでの輸入窓口を務めるLMP3マシン、アヴェ/ライリーAR2を使用すると語っている。
なお、18年にチームがLMP2へ復帰することは「おそらくない」と否定。その一方で、ル・マン復帰は自身の長期的な目標であるとも強調している。