2月11日に競技3日目が行われたWRC世界ラリー選手権第2戦スウェーデン。TOYOTA GAZOO Racingはエースドライバーのヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)が僅差で総合首位に浮上し、トヨタの復帰2戦目で総合優勝を狙える位置につけた。
ラリー・スウェーデンのデイ3は、サービスパークの設けられているトーシュビュー東部でSS9~14を、SS1として使われたカールスタードのアリーナでSS15を行う構成。しかし、SS9で記録されたマシンの平均速度が高すぎたため、SS12はキャンセルとなり6SSで争われた。
前日、総合2番手につけていたラトバラは、スタッド付きタイヤの摩耗に苦しめられながらもポジションを堅持する。
そして、迎えたSS15では総合首位につけていたティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)がクラッシュしたため、トップに浮上。ラリーをリードする立場で競技最終日に挑むこととなった。
デイ2でクラッシュがありデイリタイアしていたユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)は、マシンの新たなセッティングを試しながらデータを蓄積。総合29番手から同23番手にポジションをあげて走行を終えている。
「今日は1日の最後に大きなドラマがあった」とチームを率いるトミ・マキネン。
「我々がトップに立ったことには驚いたが、SS15でポジションを失った者の無念さは、よく分かる」
「ヤリ-マティ(・ラトバラ)は1日を通してライバルと上位を争ったが、明日はさらに激しい戦いになるだろう。どう戦うべきか判断に迷うがヤリ-マティは最後まで走りきることを優先すると思う」
「ユホ(・ハンニネン)は、今後に向けてのテストを実施しながら今日1日を走った。そのおかげで有効なフィードバックを得られたよ」
ラリー・スウェーデン最終日となる現地12日のデイ4は全3SSで構成。総SS距離は58.81kmで争われる。ラトバラは総合首位というポジションで挑むことになるが、総合2番手とは3.8秒差、同3番手とは16.6秒差となっており、優勝争いは激戦が予想される。