WRC世界ラリー選手権第2戦は2月11日、SS9~SS15のうちSS12をのぞく6SSが行われ、TOYOTA GAZOO Racingのヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)が総合首位に浮上した。
競技3日目となるデイ3は全7SSの走行が予定されていたが、SS9で2017年型WRカーが平均時速85.65マイル(約137キロ)を記録。安全性の観点からSS9を再走するSS12はキャンセルされた。
この日は前日トップにつけたティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が途中、パンクに見舞われながらもSS14終了時点で2番手以下に対し43.3秒ものギャップを築く力走をみせる。
しかし、デイ3最終ステージのSS15を走行中、左フロントタイヤがコースバリアに接触し、ステアリングが破損。ステージを走りきることができずデイリタイアとなり、第1戦モンテカルロ同様、アクシデントで優勝争いから姿を消すこととなった。
ヌービルは「(アクシデントは)低速コーナーでのことだった。間違ったタイミングでコーナリングを開始してしまったんだ」と状況を振り返る。
「(コースバリアとして置かれていた)トラック用タイヤにぶつかってしまい、ステアリングが壊れてしまった。これで僕のラリー・スウェーデンは終わってしまったよ」
「モンテカルロと同じ結末を迎えたくはなかった。チームに申し訳なく思うし、自分自身にも失望している」
ヌービルの脱落により、総合首位にはラトバラが浮上。トヨタのWRC復帰2戦目にして総合優勝も狙えるポジションにつけた。
しかし、ラトバラの3.8秒後方にはオット・タナク(フォード・フィエスタWRC)、16.6秒後方にはセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)が続き、僅差の総合優勝争いを繰り広げている。
総合4番手はSS15を制したダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)、総合5番手にはクレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)が確保。ブリーンのチームメイト、クリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)はSS14走行中、雪壁に捕まりタイムロス。総合12番手までポジションを落としている。
トヨタのもう1台、ユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)は総合23番手だった。
今大会のWRC2クラスに参戦している新井大輝(フォード・フィエスタR5)、勝田貴元(フォード・フィエスタR5)は新井が総合18番手/クラス7番手、勝田が総合21番手/クラス8番手につけている。
現地12日の競技最終日は、SS16~18の3SSで争われる。