フォース・インディアF1のメキシコ人ドライバーであるセルジオ・ペレスは、#BridgesNotWalls(壁ではなく架け橋を)キャンペーンを支援するメキシコGP側の姿勢に賛同している。これは、アメリカのドナルド・トランプ大統領が進める外交政策が引き金となって始まったアクションだ。
ソーシャルメディアのハッシュタグである#BridgesNotWallsは、トランプ大統領がアメリカとメキシコの国境沿いに壁を作るとした計画への抗議が拡がる中で、立ち上げられたもの。ペレスはメキシコ・シティに位置するエルマノス・ロドリゲス・サーキットが、このスローガンを掲げることへの全面的な支持を表明するため、同地での撮影にも参加。以下のように意見を述べた。
「F1メキシコGPのような国際レベルのイベントは、メキシコの人々が一丸となって取り組めば、どれだけのことを成し遂げられるのかを世界に向けて示すための素晴らしい機会となる。この比類のない世界的な場を通じて、メキシコは暖かく有効的な国だということが発信されてきた。2015、2016年のレースでは賞を得ているし、2017年シーズンのレースはさらに記憶に残るものになるだろう」
トランプ氏のアメリカ大統領就任にまつわる様々な状況のなか、ペレスは自身のメキシコに対する愛国心の強さを隠そうとはしない。昨年には、個人スポンサーであるサングラスメーカーのホーカースが、壁の建設についてのジョークをツイートしたことを受けて、契約を破棄。当時、ペレスはツイッター上に、こう投稿している。
「本当にひどいコメントだった。今日かぎりで@HawkerxMX(ホーカーズ)との関係を断つ。誰であれ、僕の母国を愚弄することは許さない」
2015年にF1グランプリのカレンダーに復帰して以来、メキシコGPはすでに最も人気のあるレースのひとつとして定着している。主催者はバーニー・エクレストンから(FIAの)「ベスト・プロモーター賞」を、2015年と2016年の2年連続で受賞した。
アメリカの新政権が掲げる政策、なかでも7カ国の国民の入国禁止やメキシコの壁建設に対する抗議運動が拡がるさなか、SNS上に登場したのが#BridgesNotWallsのハッシュタグだ。ここ数週間で、スローガン自体も世界中で見られるようになった。