WRC世界ラリー選手権第2戦は2月10日、SS2~8が行われ、ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が総合首位に浮上。トヨタのヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)が総合2番手につけている。
前日のSS1で総合2番手につけていたヌービルは、SS2でラトバラを僅差で交わして総合首位に浮上。続くSS3で総合2番手ラトバラとの差を4.6秒まで広げてみせた。
しかし、午前中最後の走行となるSS4で、ヌービルは岩にヒットしてしまう。マシンに大きなダメージはなかったものの、築いたマージンをすべて吐き出してしまい、3.9秒差で首位から陥落。ラトバラがふたたびトップにつけ、このふたりが接戦を繰り広げる展開となる。
サービスを挟んで行われた午後の走行でも両者は激戦を展開。SS5でヌービルがトップの座を奪い返すと、SS6終了時点でギャップを6.1秒まで拡大した。
そしてヌービルが岩にヒットしたSS4の再走となるSS7、今度は危なげない走りでステージ制覇を成し遂げたヌービルに対し、ラトバラはリズムに乗ることができず。ヌービルに24秒もの大差をつけられてしまった。
この日最後のステージとなるSS8もヌービルに軍配が上がり、ラトバラとの差を28.1秒まで広げている。
ラトバラに続く、総合3番手にはSS7終了時点までクリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)がつけていたものの、「最悪なドライビングだった」と振り返る最終SS8で失速。オット・タナク(フォード・フィエスタWRC)にポジションを奪われている。ラトバラとタナクの差は21.6秒だ。
総合5番手には先頭出走でコースの”掃除役”を担ったセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)がつけた。オジエは現地11日のデイ3からは先頭走者ではなくなるため、大きくポジションアップする可能性がある。
TOYOTA GAZOO Racingのもう1台、ユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)は総合9番手で臨んだSS5で木に接触。ステージは完走したもののフィニッシュ後にデイリタイアとなった。なお、マシンの修復は完了しており、明日も競技は続行する。
今大会のWRC2に参戦している新井大輝(フォード・フィエスタR5)と勝田貴元(フォード・フィエスタR5)は、新井が総合17番手/クラス7番手、勝田が総合23番手/クラス9番手となった。
競技3日目となる11日はジャンプの名所”コリンズ・クレスト”を含むステージや2台が同時に走行するスーパーSSを含む7SSが予定されている。