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「クルマのポテンシャルは高い」LM corsa、2台のRC F GT3でチャンピオン争いを誓う

2017年02月10日 13:02  AUTOSPORT web

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大阪オートメッセのトークショーに出演したLMcorsaのドライバーたち
スーパーGT300クラスに参戦するLM corsaが10日、大阪オートメッセの会場で2017年のスーパーGT参戦体制を発表し、新たに投入するレクサスRC F GT3で挑む新シーズンに向けての意気込みを語った。

 大阪トヨペットグループを母体とするOTGモータースポーツは、2014年からLM corsaとしてスーパーGTに参戦。15年からは、スーパーフォーミュラでもお馴染みのINGING MOTORSPORTとジョイントしている。17年シーズンはTOYOTA GAZOO Racingの発表のとおり、2台ともにレクサスRC F GT3の17年仕様で参戦することとなった。

 OTGモータースポーツがメンテナンスを担当する60号車は、飯田章と吉本大樹というベテランふたりで挑む。飯田と吉本は、ホモロゲーション取得前のRC F GT3を15年シーズンからドライブしており、実戦の場でマシンの開発を務めてきた。

 そんなふたりが、晴れてホモロゲーションを取得しFIA-GT3車両として改めてデビューするRC F GTのポテンシャルの高さと、今シーズンにかける意気込みを語った。

 RC F GT3の開発ドライバーを務め、先日もマレーシアのセパンサーキットでテストを行った飯田は「セパンテストをトラブルフリーで終えることができ、開幕に向けクルマは仕上がってきています。17年は面白いシーズンになるはずですよ。1月に行われたデイトナ24時間でも完走していることからも、RC Fの信頼性の高さを確認できました」と語る。

 スーパーGTだけでなく、ニュルブルクリンクで開催されるVLNにもRC Fで参戦した経験をもつ吉本は「トラブルや不運が多かった16年シーズンは、思うようなレースができなかった。17年はドライバーだけでなく、チーム全員でライバルと戦うための勝負勘を取り戻して、開幕戦からガッツリと戦えるようにしたいですね」と意気込む。

 吉本は「レース経験がまったくないメンバーもいた大阪トヨペットのディーラメカニックたちも、着実に経験を重ねて、17年はいよいよ日本一を目指す準備が整ったと思っています。モチベーションを高めて、全員が同じ目標に向かい全力で戦うチーム作りをするつもりです」と続けた。

 INGINGがメンテナンスを担当する51号車は、中山雄一と坪井翔という若手ふたりがドライブする。12年の鈴鹿1000kmにスポット参戦して以降、5年間在籍したaprを離れ、心機一転LM Corsaに移籍した中山は「富士スピードウェイで一度テストをして、RC Fがもつポテンシャルの高さを実感できました。ドライブしやすく、プリウスからの乗り換えに関しても何の違和感もありませんでした。あとは開幕に向けてクルマを合わせ込んでいくだけですね」と語る。

「15年、16年とチームランキングで2年続けて2位だったので、今年は3度目の正直でチャンピオンを獲得したいです」

 中山のチームメイトを務める坪井は、15年にFIA-F4選手権の初代チャンピオンに輝き、16年は全日本F3にデビュー。参戦初年度ながらランキング3位を獲得したトヨタ期待の若手だ。

 スーパーGT初参戦となる坪井は「目標としていたスーパーGTに参戦できてとても嬉しいです。僕も違和感なくドライブできましたし、中山選手も良いクルマだと言っているので、安心しています。今年1年、中山選手のアドバイスを聞いて、成長していきたいです」とコメント。

「これまで乗ってきたレーシングカートやフォーミュラカーと違い、1台のクルマをふたりでシェアして戦うスーパーGTの戦い方は未知数な部分も多いですが、中山選手と協力して、初年度からチャンピオンを狙っていきます」と意気込んだ。

 また、51号車と60号車は使用するタイヤメーカーが異なり、51号車はブリヂストンタイヤを、60号車はヨコハマタイヤを使用し参戦することが明らかとなっており、同じチームで異なるタイヤメーカーを選択するという新たなチャレンジにも要注目だ。