WRC世界ラリー選手権は2月9日、第2戦スウェーデンのシェイクダウンが行われ、今大会から参戦を開始したマッズ・オストベルグ(フォード・フィエスタWRC)がトップタイムを記録した。
2016年はMスポーツからシリーズに参戦していたオストベルグだが、今季はワークスチームでのシートを喪失。1月の第1戦モンテカルロは欠場したものの、プライベーターのマーティン・プロコップ率いるワンベット・ジッポカー・チェコ・ナショナル・チームに合流し、第2戦から参戦を開始している。
当初、チームは17年型ポロR WRCを走らせる計画だったというが、計画は頓挫。最終的にMスポーツから17年型フィエスタWRCの供給を受けた。
チームによれば、オストベルグはわずか1週間前にフィエスタWRCをテストしたばかりだというが、僅差でライバルを上回り、シェイクダウンをトップで終えた。
「このマシンをテストしたのは、たった2日間だけ。だから、本当に嬉しいよ」とオストベルグ。
「ただ、この結果をどう受け止めるかは考えるべきだ。(同じフィエスタWRCを駆る)セバスチャン(・オジエ)もオット(・タナク)もプッシュしていないようだったからね」
「ただ、僕が最速のドライバーだったことは間違いない」
オストベルグは、このラリー・スウェーデンで過去6年間の間に5度の表彰台フィニッシュを飾っているが、シェイクダウンの結果を楽観的には受け止めていないという。
「どういった展開になるかは見当もつかない。ただ出走順が遅いから、そのアドバンテージを最大限に活かすつもりだ」
「チームの雰囲気も素晴らしいんだ。もう一度やりたいと思っていたチーム運営にも携われていることも嬉しい」
「確かにプレッシャーは多いよ。ただ、協力体制にあるMスポーツはたった8日間で新型WRカーをデリバリーしてくれた。素晴らしい働きとしか表現できない」
シェイクダウン2番手タイムを記録したのは、これが17年型WRカーでの初戦となるクレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)。3番手にはヒュンダイのヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20クーペWRC)が続いている。ラリー・モンテカルロで優勝したオジエはタイヤを温存する戦略に出たこともあり、17番手タイムに留まった。
TOYOTA GAZOO Racingのエースドライバー、ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)はオストベルグと4.8秒差の10番手だった。