メルセデス・モータースポーツのボス、トト・ウォルフは、バルテリ・ボッタスはニコ・ロズベルグと似た資質を持っており、後任として適任であると語った。チームメイトであるルイス・ハミルトンとのかかわりにおいてもそれがプラスに働くと、ウォルフは考えている。
2016年F1世界チャンピオンに輝いたロズベルグが、最終戦の数日後に電撃引退、メルセデスは後任を捜し求めた後に、ウイリアムズのボッタスを引き抜き、ハミルトンのチームメイトとすることを1月16日に発表した。
ボッタスは2013年、ウイリアムズからF1デビューを果たし、これまで77回決勝に出走、表彰台を9回獲得しているが、まだ優勝は達成していない。前任者ロズベルグは、2年連続でタイトル争いにおいてハミルトンに敗れて2位に終わった後、2016年に初めてチャンピオンの座に就いた。
以前ボッタスのマネジメントチームの一員だったウォルフは、ボッタスはハミルトンのチームメイトとしてチームにうまく溶け込むと考えている。
「バルテリとルイスのバランスはうまく取れている」とウォルフは述べた。ボッタスはすでにメルセデスのファクトリーを訪問済みだ。
「ふたりはまったく違った個性を持っている。我々にとってはニコの後任をしっかり務めてもらうことが重要だった」
「ニコがチームで果たしていた役割に、バルテリはぴったり合う」
「ドライバーふたりの間の相互作用やそこから生まれる変化がうまく機能すると信じている」
「これまでのところ、私が見た限りでは、バルテリはうまくなじんだようだ」
王者メルセデスは2018年に向けて選択肢をオープンにしておくことを望んだため、ボッタスは1年契約プラス延長のオプション付きという条件で加入した。それによって彼は短期間で結果を出さなければならず、「非常に難しい状況にある」と、同郷の元F1ドライバー、ミカ・サロは発言している。
ボッタスは、3年にわたってウイリアムズのテストドライバーを務めた後、レースドライバーへの昇格を果たした。ウイリアムズF1チーム副代表のクレア・ウイリアムズは、ボッタスがハミルトンという強力なチームメイトのそばでどのように成長するのかを見守っていきたいと語った。
「昔からバルテリは、将来F1でワールドチャンピオンになるだろうと目されてきたドライバーです」とクレアは最近ドイツで開催されたSPOBISサミットで語った。
「彼がどのようにやっていくか見るのが楽しみですね」
「もし新規則が序列を一変することになったら、メルセデスが優位なポジションにとどまることができるかどうか分かりません」
「ですが、おそらく彼らはとどまるでしょう。間違いなく上位で戦うと思います」
「私たちは、バルテリがF1にかかわるようになって以来ずっと、彼の才能を育んできました」
「彼はウイリアムズからこのスポーツに加わったのです。私たちは彼が才能を発揮できるようなマシンを与えたいと、常に思っていました」
「ですから、彼がようやく上位で戦えるマシンを手にしたことが、とてもうれしいです」