MotoGPにドゥカティから参戦するアンドレア・ドビジオーゾによれば、空力パーツのウイングレットが禁止されたことで、2017年型デスモセディチGPは昨年弱点だったコーナリング性能が改善したという。
ドゥカティは昨シーズン、2勝を達成。10年のケーシー・ストーナー以来となる久々の勝利を飾っている。
しかし、ドビジオーゾと元チームメイトのアンドレア・イアンノーネはデスモセディチGPが抱えるコーナリング面での問題に対処する必要に迫られていた。
17年シーズンに向け、ドゥカティはコーナリング性能改善に取り組んできているが、ドビジオーゾは規定によりウイングレットが廃止されたこともパフォーマンスの違いを生んだと語っている。
「ウイングレットがなくなったことで、コーナリングは良くなったよ」とドビジオーゾ。
「それでも、ライバルほどのパフォーマンスには至っていないと感じているけどね」
「だから、コーナリングに関しては、今後も取り組んでいくポイントのひとつだと確信している」
ドゥカティは、これまでウイングレットが生み出していたダウンフォースを取り戻すべく、17年仕様のボディカウルに関して試行錯誤を行っている。
ドビジオーゾは、このカウルが今回得られたコーナリング性能改善を相殺するかは分からないという。また、カウルの最終的な判断は3月に行われるカタールでの開幕戦までずれ込む可能性も示唆した。
「誰もが空力性能向上に取り組もうとしている」とドビジオーゾは次のように語った。
「どのチームも何かしらの変更は加えるだろう。それがシーズン序盤か、中盤なのか、終盤まで遅れるのかは分からないけどね」
「ただ、どんな結果になるかは分からない。正解となるアイデアや進むべき道もはっきりしていないんだ」
「僕たちにとって、まだまだ理解を深めていくべき領域なんだ」
2月1日まで行われたセパンオフィシャルテストで、ドビジオーゾは総合4番手タイムを記録。新たに加入したホルヘ・ロレンソを上回っていた。これについてトビジオーゾは「ここまで競争力があるとは思っていなかった。とても嬉しいよ」と合同テストを振り返る。
「バイクと“戯れる”余裕があったよ。去年はできなかったことだから、本当に満足している」
「コーナリング中など、いくつかの点で昨年同様に改善するべきところが残っているのも事実だ」
「優勝を争うためには、特にコーナーへの飛び込みを改善しなくてはならないと思うけど、満足いくところまで近づきつつある。ユーズドタイヤでのペースには満足しているよ」
「全体的に満足できる内容だったけれど、個人的にはフィリップアイランドで行われる第2回テストが重要だ。コースの特性がまったく変わってくるからね」
「僕はいつもフィリップアイランドで苦戦する。ここで速さを身につけることが、もっとも重要だよ」