2017年2月7日、ヤマハ発動機の欧州現地法人であるヤマハ・モーター・ヨーロッパ・N.V.が、イタリアのジェルノ・ディ・レズモにあるモビスター・ヤマハ・MotoGPの本拠地で、2017シーズンのヤマハオフィシャルレーシングチーム体制発表会を開催し、欧州におけるロード、オフロードの各種レースに参戦する15チーム、41人のライダーを発表すると共に、参戦マシンを披露した。
ロードレース部門では、活動再開から2年目を迎えるスーパーバイク世界選手権(SBK)での体制を強化。ヤマハはこれまで以上にチームとの連携を深め、研究開発部門を拡大。さらにモビスター・ヤマハ・MotoGPの本拠地に隣接し、かつてスーパーバイクの活動拠点があったジェルノ・ディ・レズモへ移転する。ライダーは2016年に続きアレックス・ロウズと、今年から新たに加わるマイケル・ファン・デル・マークが、『パタ・ヤマハ・オフィシャルチーム・ワールドSBK』から参戦する。
活動を再開するスーパースポーツ世界選手権(WSS)では、これまで多くの選手権でチャンピオンを獲得してきた「YZF-R6」の新型マシンを投入。チームは、世界選手権のGP125およびGP250で活躍したミルコ・ジャンサンティをテクニカル・ダイレクターに迎え、フィリッポ・コンティがチーム・マネジャーを務める『GRT・ヤマハ・オフィシャル・ワールドSSPチーム』として参戦し、ライダーは、2016年の世界耐久選手権でチャンピオン獲得に貢献したルーカス・マヒアスとフィデリコ・カリカスロの2名を起用する。
新設されたヨーロッパスーパーストック1000選手権では、『パタ・ヤマハ・オフィシャルSTK1000チーム』よりふたりのライダーがYZF-R1Mで参戦。同チームで2年目のシーズンを迎えるフローリアン・マリーノは、2016シーズンにケガを負ったもののリハビリを終え、今シーズンより復帰。チームメイトには2015年のスーパーストック1000カップでランキング2位となったイタリア人のロベルト・タンブリーニが起用される。
また新しくスタートするスーパースポーツ300世界選手権では、若手の育成をめざして『R3 bLU cRU Challenge』を実施し、6人の『bLU cRU』ライダーがYZF-R3で参戦。
さらに、世界耐久選手権(EWC)には、ふたつのオフィシャルチームが参戦。『GMT94・ヤマハオフィシャル・EWCチーム』からはダビデ・チェカ、マイク・デ・ミオ、ニッコロ・カネパが参戦。さらに『YART・ヤマハオフィシャル・EWCチーム』からはブロック・パークスとマックス・ノイキルヒナーに加えて、全日本ロードレース選手権の若手トップライダーである野左根航汰と、ドイツ人の若手、マービン・フリッツを加えた新体制で臨む。なお、YARTは2017年よりブリヂストンと契約を結ぶことになった。