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釣り用品ダイワがデイリーユースの新アパレル「D-VEC」発表、3月デビュー

2017年02月07日 18:04  Fashionsnap.com

Fashionsnap.com

「ISPO」で初披露された「D-VEC」の撥水シューズ Image by: FASHIONSNAP
釣り用品「ダイワ(DAIWA)」などを展開するグローブライドが、ファッションレーベル「ディーベック(D-VEC)」を立ち上げた。2月5日からドイツ・ミュンヘンで開催されている世界最大のスポーツ展示会「ISPO MUNICH 2017」に出展し、一部のアイテムを初披露した。

釣りのダイワが新アパレル発表の画像を拡大

 同社は創業50周年を迎えた2009年に経営理念を一新。同時にフィッシングをはじめテニスやゴルフといった様々な事業を行うグローバル企業としてさらに発展することを目指し、釣り具の総合メーカーとしての印象が強かった「ダイワ精工」から「グローブライド」に社名を変更した。また、企業名ではなくフィッシングブランドとなった「ダイワ」を先進性を高めるため、アートディレクターの佐藤可士和がブランドロゴを刷新。フィッシングアパレルにおいては、ディレクションにスタイリストの山本康一郎が携わったほか、「ア ベイシング エイプ®(A BATHING APE®)」とのコラボレーションで「ア フィッシング エイプ(A FISHING APE™)」を展開するなど、強化に努めてきた。
 今回発表された「ディーベック」は、「ダイワ」のフィッシングアパレルで培ってきたノウハウや技術を活かしながら、ファッション性を融合させたデイリーユースのファッションレーベルとして展開。特定のデザイナーは立てず、日本のブランドを手がけているファッションデザイナーを含めた複数人によるチームでデザインを担当している。ファーストシーズンとなる2017年春夏コレクションは雨や風、光といった自然環境の中でも快適に着用できるよう撥水性やUVカット、速乾性を取り入れたアウターやTシャツ、ショートパンツのほか、シューズや傘、アイウエアをラインナップ。テーラードジャケットには取り外しできるフードが付属し、パーカーには持ち運びしやすい工夫が施されるなど、機能性や携帯性が重視された。アイテム構成はウィメンズが6割、メンズが4割。ターゲット層は30代の男女をメインとしている。価格帯はアウターが4万円前後、Tシャツが7,000~1万2,000円、パンツが2万円前後を予定。コレクションの発表は春夏と秋冬の年2回で、国内におけるファーストコレクションの発表は「Amazon Fashion Week TOKYO 2017 A/W」で行う。また、同月25日にはECサイトと、佐藤可士和が率いる「サムライ(SAMURAI)」が設計を手がけるコンセプトショップがキャットストリートにオープン。今後は年間1店舗を目処に出店するほかセレクトショップで販売することも視野に入れ、国内外で販路を広げていく考えだ。
 "アパレル不況"と呼ばれる現代に敢えてアパレルの展開を拡大する理由として、グローブライドのフィッシング営業本部アパレルマーケティング部の小林謙一部長は「ダイワのブランド価値の向上」を挙げる。アパレルはその「近道」として、フィッシングメーカーがアパレル単独のレーベルを展開する意外性で「ダイワ」ブランド全体の価値向上につなげていきたいという。ファッションレーベル単独の売上目標は立てず、同社の考えを表現する方法のひとつとして展開していく方針だ。