DTMドイツ・ツーリングカー選手権で2度のタイトル獲得経験を持つティモ・シャイダーが、2017年シーズンにWorldRX世界ラリークロス選手権にフル参戦すると発表した。
アウディスポーツのワークスドライバーとして長年DTMを戦ってきたベテランは、08~09年とシリーズ連覇を達成。
しかし、昨シーズン終了後にDTMのグリッド台数削減の余波を受け、契約更新は行わないと通達され、事実上のDTM引退が確定。この際、涙の会見を行ったのも記憶に新しい。
シャイダーはこれまでに、DTMと並行して世界ラリークロスに4度エントリーした経験があり、すべてミュニッヒ・モータースポーツから参戦。アウディS3スーパーカーやセアト・イビーザRXスーパーカーをドライブしてきた。
しかし初のチャンピオンシップ参戦に向け選んだのは、昨シーズンまで『ワールド・ラリークロス・チーム・オーストリア』の名で参戦してきた『MJPレーシング・チーム・オーストリア』で、シャイダーは今季から新型フォード・フィエスタRXスーパーカーのステアリングを握ることとなった。
「オーストリアのMJPレーシングに加入して、2017年のシーズンに挑むことができて本当にうれしいし、興奮しているよ」と、シャイダー。
「僕らは長い間、話し合いを続けてきていて、この素晴らしいパートナーシップを結ぶことができた。僕にとってもラリークロス挑戦は、モータースポーツに対する情熱の一部なんだ」
今季に向け、マックス・プッシャーが運営する『MJPレーシング・チーム・オーストリア』は、新型となるフォード・フィエスタRXスーパーカーの製作に着手。新スペックのマシンでシャイダー自身のベストリザルトとなる4位を上回り、表彰台を狙うことが目標となる。
シャイダーは「今季から多くのマニュファクチャラーがワークスサポートを決めていて、チャンピオンシップ自体のレベルも格段に上がるだろう。でも、MJPレーシングは真のコンテンダーとなるべく、まったく新しいマシンを作り上げた」と続ける。
「彼らはマシンの設計や製作法にも、新しい技術を用いたユニークなアプローチを取っている」
「僕らはパートナーとして力強い両輪になれると確信できた。素晴らしいラリークロス・シーズンの開幕を楽しみにしているよ」