FIAの調査によると、コクピット保護デバイス“ハロ”をテストしたドライバーからの公式なフィードバックの賛否は、「半々に分かれた」という。
FIAは、クラッシュの際に飛散したパーツからドライバーの頭部を守るデバイスの導入を推し進めるべく、取り組みを続けている。
ハロはクラッシュテストに合格し、実際のマシンでテストされたが、2018年のレギュレーションに盛り込むためには、各チームからの公式な承認を必要としている。
F1の規則によると、18年にハロを導入するためには、4月30日までにチームによる多数決が行われる必要がある。
4月30日を過ぎると、全チームの賛成票が必要になる。
先月 FIAは、実際にハロをテストしたドライバー全員に書簡を送り、チーム投票に先んじてハロに関する評価を依頼した。
「今のところ16名のドライバーから回答があったが、意見は半々に分かれたと言っておく」とFIAのスポークスパーソンは述べた。
「一部ははっきりと反対しており、一部ははっきりと好意的で、残りはどっちつかずの意見だ」
導入に乗り気でないフィードバックの中には、ハロの案を破棄することを勧めるものもあったが、FIAは導入を進める努力を続けることを断言した。
「ハロが18年に導入されないと考えているチームやドライバーは間違っている。ストラテジーグループは18年に"追加の頭部保護デバイス"を導入することに合意しており、ハロは現時点で唯一適したデザインだ」とスポークスマンは付け加えた。
グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション(GPDA)は、ドライバーに適切に助言を求めるFIAの取り組みを歓迎しているものの、GPDA会長のアレックス・ブルツは、運営団体であるFIAが最終判断を行うべきだと考えている。
「FIAとF1関係者が、意志決定のプロセスにドライバーを含めている事実には励まされる。最近の出来事の中ではポジティブなことだ」とブルツは語った。
「だが、安全に関する事項はFIAの責任とするべきだ。この意見には、我々がすべてのレースドライバーとリザーブドライバーに対して行った内部調査でも、全員が賛成した」