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エマ・ストーンとライアン・ゴズリングの衣装に着目 『ラ・ラ・ランド』場面写真

2017年02月06日 18:13  リアルサウンド

リアルサウンド

『ラ・ラ・ランド』(c)2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.

 第74回ゴールデングローブ賞にて歴代史上最多となる7部門を受賞し、第89回アカデミー賞では最多13部門14ノミネートを果たした『ラ・ラ・ランド』より、場面写真が公開された。


参考:『ラ・ラ・ランド』来日記者会見速報 R・ゴズリングと監督が日本映画へのオマージュ明かす


 本作は、『セッション』のデイミアン・チャゼル監督が手がけたミュージカル・エンターテイメント。夢追い人が集まる街ロサンゼルスを舞台に、女優を目指すミアとジャズピアニストのセバスチャンが出会い、恋に落ちる模様を描く。


 このたび公開されたのは、エマ・ストーンが演じるミアとライアン・ゴズリングが演じるセブの衣装に着目した場面写真。本作の衣装は『アイアンマン2』のメアリー・ゾフレスが務めた。担当するにあたり、『シェルブールの雨傘』や『バンドワゴン』、『有頂天時代』を研究したゾフレス。「古典的なミュージカルのように全編を色で溢れさせる」ということを目指したという。ミアとセブはそれぞれ50回もの衣装チェンジを行い、ゾフレスとチャゼル監督はシーンごとに感情を伝える手段として色に集中したと語った。


 ミアがセブと再会しデュエットを踊る黄色のドレスはロマンスの初期段階を象徴するのに少女らしさを意識。さらにミアの服には、クラシカルな要素も添えられた。バリスタブラウスは、1940年代のイングリッド・バーグマンのショットを元にし、またバーグマンが初期のスクリーンテストで着ていたピンク色のホルタードレスに似たドレスも用意。


 このドレスについてゾフレスは「サンフェルナンド・ヴァレーの古着屋で見つけた衣装よ。50年も前のものだけど、今着ても素敵ね」と説明し、「最初は明るくて強烈な色の服を着せるの。そうすると少女らしさが出る。それから彼女が成長して仕事に入れ込むようになると服の色の彩度を落として、一人前の女性になるシーンでは、文字どおり白と黒の服になる。そして5年後には、同じ女性なんだけど、より洗練された姿になっているの」と語った。


 また、女優として成功したミアには、甘すぎない色合いとデザインでファッションのこなれ感を演出し、自信に充ち溢れている姿を表現したという。ゾフレスは「エマは本当に着映えするの。彼女と試着室にいて、実際に、これだ、と思う瞬間が多かった。最高のカンバスだわ」とコメント。


 ゴズリングは、少し風変わりな服で上品さを強調。成熟していて特別な人間に見せるために、ほとんどがオーダーメイドで、伝統を感じさせる細身のシルエットの服を着せたようだ。オープニング・シーンの濃い茶色のスーツからロイヤルブルーのスポーツコート、そしてバンドのツアーでの全身黒の衣装と、見た目の色合いも大切にしたという。


 また彼は、40年代に人気があったツートンカラーの靴を着用。ゾフレスは、「セバスチャンは過去を自分の人生に取り込むことに情熱を捧げているから、この靴は彼のしるしにもなるの」と話した。一方のゴズリングはゾフレスについて、「彼女は、存命の衣装デザイナーで最も優れた人のひとりだ。彼女の衣装のおかげで1940年代と現代の感覚の間のバランスをとることができた」と口にした。(リアルサウンド編集部)