イギリスを拠点にするJotaスポーツは、長年チームに在籍したドライバー、サイモン・ドランが2017年シーズンの参戦を取りやめたため、ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズのタイトル防衛を見送ることになった。
実業家でもある47歳のドランは、フルタイムでのスポーツカーレースから退くことを決断。この決定は、今シーズンJotaがELMSで活動する計画がないことを意味しており、チームはWEC世界耐久選手権のLMP2クラスに集中することになる。
ドランは、16年に、ハリー・ティンクネル、ギド・バン・デル・ガルデとともにELMSのシリーズチャンピオンに輝いている。
「サイモン(・ドラン)はさまざまなことに取り組み、多くを費やして、やりたいことを達成した」 とチーム代表を務めるサム・ヒグネットは、ドランについて語った。
「彼はELMSのタイトルを獲得し、ル・マン24時間耐久レースではクラス優勝を果たしたことから、WECへの情熱を失ったんだ」
ドランは、2014年のル・マン24時間でLMP2クラス優勝を達成。また、2014年のELMSではシリーズ2位、2013年と2015年はにはシリーズ3位を獲得している。ヒグネットは、ドランが今後もJotaのレースとエンジニアリング部門のパートナーとして残ることを強調した。
Jotaは今後の計画については明らかにしていないが、16年にジョイントしたGドライブ・レーシングおよび、ドライバーであるロマン・ルシノフとの提携を解消しており、17年はオレカ07・ギブソン1台での参戦になるものとみられている。
既報のとおり、ロシアのエントラントであるG-ドライブ・レーシングは、フランスのTDSレーシングと新たにジョイントし、WECに参戦することが決定している。
2月2日に発行されたル・マンのエントリーリストには、TDSのマシンとして、ルシノフと元ELMSチャンピオンのピエール・ティリエがステアリングを握ることになるオレカ07・ギブソンと、昨年WECのLM-GTE Amクラスを制したフランソワ・ペロードとエマニュエル・コラードらのオレカ07・ギブソンの2台が掲載されている。