昨年の大ヒットドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」で、49歳叔母役の石田ゆり子が、鮮やかなピンクのトップスやオレンジ色のコートを上品に着こなしていたのに見惚れていた筆者です。美人女優なら何を着てもいい!と改めて感じ入りました。(文:篠原みつき)
しかし、一般女性の現実はどうなのでしょう? 先日ガールズちゃんねるに「ピンクを着れる年齢はいつまで?」と問うトピックがありました。相談者のトピ主は、「今年ダスティピンクとかピンクベージュのような色のアイテムが流行ってます」とした上で、こう問いかけます。
「今32歳で着るのを躊躇っています。持ってる服がグレーや黒が多く差し色でピンクを着てもまだ大丈夫でしょうか?」
「なぜひとに聞くのか。思うように生きればいいのに 」
これは、よく議論になる「ミニスカートはいくつまで」などと同種の質問です。結論から言えば、「自分が好きなら年齢など気にせず着ればいい」ということになるでしょう。実際レスは圧倒多数が「100歳までOK」「いつくになっても着ていいと思います!」などと、相談者を励ます声でした。
また、「ピンクの度合いによる」「色というよりデザインの問題」と指摘する人もいれば、同じ32歳という人からは「淡いピンクも原色っぽいピンクも何も気にせずピンク着てますよ、TPOをわきまえていればいいのでは」など、意外と根強くピンク好きの女性が多いことも分かりました。
中には、「なぜひとに聞くのか。思うように生きればいいのに 」などと、冷たいコメントもあります。
「人に聞いていいといえば着られて、ダメと言われたら着られないの? 32歳でそんなに自信がないならあなたは着ないほうがいいかも。私は80だろうが100だろうが着たければ着る。ご意見無用!」
なかなか手厳しいですが、一理あるともいえます。早い話が、相談者は「いいんだよ」という許しが欲しかったのでしょう。しかし、ビビットなピンクではなく「差し色に使うピンクベージュ」など、かなり遠慮がちな使い方を前提にして「いくつまで着ていいか」とは、控えめにも程があります。
「歳取って暗い色着ていたら汚くて見られたもんじゃない」
しかし、40代も半ば過ぎである筆者には分かります。すべてとは言いませんが、女性は30歳を過ぎると人生で初めて「もうトシだし…」と切実に年齢を意識し、人の目が気になりだすものです。スレッドにも、異を唱えるこんな書き込みがありました。
「こういうトピだとみんな『幾つになっても好きなの着ればいいよ』って言うけど、別トピでは『おばさんがギャル服着てるとイタイ』ってコメに賛同するよね」
筆者も30代に入った辺りから「ピンクはもうキツイ」と敬遠するようになったものです。ところが、歳月を経た最近では、スレッドでいくつも上がっていたこんなコメントに、完全に共感できます。
「アラフォーになってから、なるべく明るい色を取り入れてる。黒や茶、紺は、余計老けて見えてしまう…」
「一時期遠慮してたけどアラフィフの今、久々に着たら疲れて見えがちな顔色明るくなるし気持ちも上がるんだよね」
というわけで、筆者から見れば32歳はまだまだ若いです。逆に言えばシックな色が似あう年齢とも言えますが、ピンクベージュと言わず、どんどん鮮やかな色を着ていただきたいです。
なお、最後に、「うちのおばあちゃんの口癖だった」という人からのこんな一言もご紹介します。
「歳取って暗い色着ていたら汚くて見られたもんじゃない。服は明るく綺麗な色を着ないと」