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関ジャニ∞が歌う「なぐりガキBEAT」は爽快スカ・ナンバー! “和ジャマイカ折衷”の楽曲を聴く

2017年02月04日 17:03  リアルサウンド

リアルサウンド

関ジャニ∞

【参考:2017年1月23日~2017年1月29日のCDシングル週間ランキング(2017年2月6日付・ORICON STYLE)】(http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/2017-02-06/)


 2017年2月6日付の週間CDシングルランキングの1位は、関ジャニ∞の「なぐりガキBEAT」。メンバーの横山裕が主演する映画『破門 ふたりのヤクビョーガミ』の主題歌です。


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 「なぐりガキBEAT」は、サックスの鳴るジャジーでアーバンな演奏から始まります。しかし、次の瞬間にはイントロがスタートし、そこで鳴り響くのはスカのリズム。そう、「なぐりガキBEAT」は、関ジャニ∞によるスカ・ナンバーなのです。2番の歌詞が始まる1分34秒頃では、リズムはレゲエに変化。スカにレゲエと、一貫したジャマイカ志向の楽曲です。


 2分28秒過ぎの間奏ではトランペットと思われるソロもありますが、この楽曲での管楽器のアレンジは、ジャマイカに寄りすぎず、日本的な感覚もあるのが特徴。和洋折衷というか、和ジャマイカ折衷なのです。


 「なぐりガキBEAT」の作詞作曲はNOMSON、編曲は大西省吾。NOMSONはonetrap所属、大西省吾はagehaspringsにクリエイター&プロデューサーとして所属しています。onetrapとは、数々の大ヒット曲を手がけてきたプロデューサー・チームであるagehaspringsの傘下のクリエイティブ・チームです。


 NOMSONこと野村哲弘は、Nomson Goodfieldというソロ・プロジェクトで活動し、亀田誠治が主宰する「亀田大学サークル」の選抜アーティスト1期生として紹介されたこともあります。その野村哲弘が、NOMSON名義でonetrapで作家活動をスタートさせたのは2014年のことでした。


 その2014年には、木村カエラのアルバム「MIETA」で「Satisfaction」の作曲を担当。2015年には、YUKIのシングル『好きってなんだろう…涙 / となりのメトロ』の「となりのメトロ」で作曲を担当しています。大物アーティストに楽曲提供をしてきた新進気鋭の作家だと言えるでしょう。


 木村カエラやYUKIへの提供曲と「なぐりガキBEAT」が異なるのは、NOMSONが作詞も担当している点です。特に前述のレゲエ・パートで、「横から割り込むやつ うまいとこだけ持っていくやつ」と世間の不条理を表現している部分は強く耳に残ります。スカのリズムに合わせて、「スカしていたって」というフレーズが出てくる遊び心もユニークです。


 NOMSONによる「なぐりガキBEAT」の歌詞は、フックの強いフレーズを散りばめつつポジティブ。関ジャニ∞が歌いあげるのにふさわしい歌詞になっています。


 編曲の大西省吾は、関ジャニ∞の2016年のシングル『罪と夏』のカップリング「噂のオトコマエイト!」の編曲を担当するなど、これまでも関ジャニ∞の多数の楽曲に関わってきました。関ジャニ∞のライブでバンド・マスターを務めたこともあります。「なぐりガキBEAT」は、関ジャニ∞と初顔合わせとなるNOMSONと、これまで深く関わってきた大西省吾のコンビならではの楽曲として仕上がっています。


 なにより、「なぐりガキBEAT」は関ジャニ∞が歌う爽快なスカ・ナンバー。イントロでメンバーが裏打ちで入れるボーカルからして心地良いのです。(宗像明将)


※記事初出時、一部内容に誤りがございました。お詫びして訂正いたします。