キミ・ライコネンは、レギュレーションが大幅に変更される2017年のF1について、今の時点で勢力図を予想することは「意味がない」と考えている。
17年のレギュレーション変更によってフロントとリヤウイング、およびタイヤの幅が拡大され、より速く、よりアグレッシブな外観を持つF1マシンが登場することになる。
変更される規模の大きさを考えれば、各チームがどういうマシンを仕上げてくるかわからない時点での勢力図の予想は確実性に欠け、ナンセンスだとライコネンは感じている。
「数多くのレギュレーションが変わったから、予想をするにしても、それぞれの新しいマシンが完成してトラックで走るのを実際に見てから、ということだ」とライコネン。
「これほど大規模にレギュレーションが変わるのというのに、今の時点で全体の勢力図を予想することに意味はない。今は、僕たちのマシンが狙ったポジションにいられることを願うばかりだ」
16年はフェラーリF1にとって厳しいシーズンとなった。開幕戦オーストラリアGPではトップ争いを展開してみせたが、シーズンを通して1勝も挙げることができなかったのだ。
王者メルセデスにもっとも近いライバルとして16年シーズンに臨んだフェラーリだったが、コンストラクターズランキングではレッドブルにも敗れ、3位に終わった。
「16年は僕たち全員にとって、理想からは程遠いシーズンだった。けれど、これがレースというものなんだ」とライコネンは語った。
「改善出来ていたかどうかは関係ない。最終的なリザルトが僕たちの望んでいたものと大きく違っていたということだ」
「良いレースも、イマイチなレースもあったし、細かい問題点も多すぎたけれど、仕方ない。そういったことは起こり得るんだ」
フェラーリのマシンはタイヤマネジメントを苦手としていたが、ライコネンはいくつかの局面で、チームはあらゆる領域で改善していく必要があると指摘した。
だが、彼は16年シーズンについて、最終戦のアブダビGPにおけるセバスチャン・ベッテルの3位獲得を含め、17年に向けて意義のある終わり方ができたとも確信している。
「ポジティブな要素はいくつもある。最近の我々の仕事の進め方などもそうだ」とライコネンは言う。
「チーム一丸となって仕事をしているんだ。だからといって、常に良い成果が得られるとは限らないけどね。それでも、チームからはプラス要素が多く感じられるし、とにかく17年には僕たちが望むポジションを獲得したいと願っている」
「チーム全員にとってすごくエキサイティング1年になることは間違いないよ」