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石橋静河と池松壮亮が共鳴 『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』特報&場面写真

2017年02月03日 15:13  リアルサウンド

リアルサウンド

(c)2017「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」製作委員会

 『舟を編む』『バンクーバーの朝日』の石井裕也監督最新作『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』より、特報映像と場面写真が公開された。


動画はこちら


 本作は、最果タヒの同名詩集が原作の恋愛映画。言葉にできない不安や孤独を抱えながら、夜はガールズバーで働く看護師の美香と、常に死の気配を感じながらもどこかに希望を見出そうとする、工事現場で日雇いの仕事をする青年・慎二の関係を描き出す。新人・石橋静河と池松壮亮がW主演を務めるほか、共演には、田中哲司、松田龍平、市川実日子、佐藤玲、三浦貴大らが名を連ねる。


 このたび公開された特報では、“透明にならなくては息もできないこの街で、きみを見つけた”“悪い予感だらけの今日と明日が、少しだけ、光って見えた”というコピーとともに、青色に光る月光に照らされた美香と慎二が、自身が抱える漠然とした不安や絶望に共鳴し合う姿などが映し出されている。一方の場面写真には、都会の街中での美香と慎二の表情が中心に切り取られている。


 また、映画化にあたり原作者・最果からコメントも寄せられている。


■最果タヒ(詩人)コメント
今という一瞬でしかない時に、全身を投げ出すようにして生きる人々の映画でした。
どんなに親しくても、そばにいる人たちの過去に何があったのか、すべてを思いやることなんてできないし、同じ未来を生きることなど約束できるはずもない。
だからこそ、せめて、彼らの「今」に不恰好でもいいから、取り繕わずに飛び込みたい。器用であることや、人生そのもののつじつま合わせのように透明になって生きていっても何も残せないだけだ、誰の記憶にも残りやしない。
この映画には、無根拠で無遠慮な明るさなんて一つもないけれど、でも「今」という生に対して、ひたすらにポジティブだった。みっともなくてもぶっきらぼうでも、それでも「今」そのものを生きたとき、それはきっと愛らしい姿をしている。そう、強く信じることができる映画です。
愛おしい不器用さに溢れた、この映画が私の詩集をもとに作られたという、そのことが光栄でなりません。願わくは、多くの人に観てほしい。自分自身の「今」を不器用な手つきで抱きしめようとするすべての人に。


(リアルサウンド編集部)