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2017年F1マシン、最低重量がさらに引き上げへ。26kgプラスでも大幅高速化

2017年02月03日 07:32  AUTOSPORT web

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2017年用F1タイヤテスト アブダビ キミ・ライコネン(フェラーリ)
2017年のF1マシンの最低重量が、当初予定されていたよりも6kgさらに引き上げられる見込みであることが分かった。

 昨年はマシンの最低重量は702kgに設定されていたが、FIAが1月24日に発表した2017年F1テクニカルレギュレーションの最新版では、第4.1条に「競技会期間中、車両の重量は燃料を除いた状態で常に722kgを下回ってはならない」と記されている。今年は車体がワイドになるなど、大幅なデザインの変更がなされる。

 しかし続く第4.3条には、「第4.1条及び第4.2条に明記された重量制限は、2016年と2017年のドライ天候用タイヤ各々の、総セット重量と個々の車軸セット重量のすべての差異に従って上または下へ調整される(最も近い1kgに切り上げ)」とあり、タイヤの重量増加を考慮して、重量制限が変更される可能性を記している。

 今年タイヤがワイドになり、1セットの重量は公式には2016年から2017年で約6kg増加しているものとみられ、そのためにF1マシンの最低重量が722kgからさらに728kgに変更される見込みだと英AUTOSPORTは報じている。

 フロントタイヤは1本あたり昨年より1kg強、リヤタイヤは1本あたり1.5kg強、それぞれ重量が増加すると考えられている。そのため合計重量の増加は1セットあたり5kg強となり、規則に従って6kgに切り上げられる。

 それにより、昨年に比べて今年は最低重量が26kgも引き上げられることになりそうだ。

 最低重量の変更の理由は、主にマシンがワイドになることにあり、今季F1マシンは最大幅が20cm拡大する。また燃料制限も5kg引き上げられ105kgとなり、より大きなタンクが必要になる。

 重量が10kg増えれば、ラップあたり0.3秒タイムが落ちるため、今年の重量増加は1秒近いロスにつながると考えられるが、新規則によりダウンフォースとメカニカルグリップが増大するために、重量上のハンディキャップがあっても、今季マシンは2015年に比べると1周あたり5秒速くなると推測されている。