エドワード・ヤン監督『台北ストーリー』の4Kデジタル修復版が、5月から東京・渋谷のユーロスペースほか全国で順次公開される。
『台北ストーリー』はホウ・シャオシェンが主演を務めた1985年公開の作品。ホウ・シャオシェンがエドワード・ヤンのために自宅を抵当にいれて制作費を捻出し、完成に至ったという。1980年代半ばの台北を舞台に、家業の紡績業を継いだ元野球選手のロンと、その幼なじみであり恋人のチンの関係が描かれる。ヒロインはのちにヤンの妻となる歌手のツァイ・チンが演じている。
4Kデジタル修復版の修復作業はホウ・シャオシェンが監修。マーティン・スコセッシが設立したフィルム・ファウンデーションの『フィルム・ファウンデーション』によって実現した。
なお2017年はヤンの生誕70年、没後10年にあたる。3月11日からは、1992年に日本公開された監督作『牯嶺街少年殺人事件』の4Kレストア・デジタルリマスター版が、東京・角川シネマ有楽町ほか全国で公開される。