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F1への新たなメーカー参戦に期待も、フォードは否定的

2017年02月02日 18:42  AUTOSPORT web

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フォードは2004年、ジョーダンF1へのエンジン供給を最後にF1から離れている
アメリカの大手自動車メーカー、フォードのパフォーマンス・ディレクター、デイブ・ペリカックが、F1への復帰の予定はないと明言した。その大きな理由としてプログラムへ参加する際にかかる膨大なコストを挙げている。

 リバティ・メディアがF1の新オーナーとなったことで、シリーズの人気が上昇し、さらに多くのマニュファクチャラーを誘致することができ、F1に明るい未来が開けるのではないかという期待が高まっている。

 FIAは、2021年以降のエンジンルールの枠組みについての討議に、現在F1に参入していない自動車メーカーが参加してくれることを期待している。

 F1の既存マニュファクチャラーであるメルセデス、ルノー、フェラーリ、ホンダは、現在のV6ターボハイブリッドシステムを少なくとも2020年まで使用することでFIAと合意している。

 フォードのエンジンはコスワースとの伝説的なパートナーシップにより、13人のワールドチャンピオンを生み出した。F1の歴史においてそれよりも多くのドライバーズタイトルを獲得したのはフェラーリだけである。

 しかしフォードは2004年にジョーダンにエンジンを供給してからはF1に関与しておらず、フォードのパフォーマンス・ディレクターであるペリカックはF1に参戦する意向はないと述べた。

「我々はF1についてまったく検討していない」とペリカックは語った。

「近いうちに我々がF1に参戦することはない」

「F1は費用がかかり過ぎる。我々が現在参戦しているシリーズを見れば、すべての目標と方針に関連性があることが分かるはずだ。すなわち、ツール、技術、人材を開発し、それらを市販車に生かすということだ」

「今、我々が参戦しているすべてのシリーズには、その要素がある」

 フォードは2016年にGTレースに復帰し、世界耐久選手権(WEC)とIMSAスポーツカー選手権に参戦。新フォードGTでル・マン24時間耐久レースのLM-GTEプロクラスに参戦し、復帰1年目で勝利を飾った。

 世界ラリー選手権 (WRC) ではMスポーツがフォード・フィエスタWRCで参戦しているほか、世界ラリークロス選手権(WorldRX)にもフォードはマシンを投入している。

 フォードがインディカーへの復帰を計画しているといううわさが持ち上がったが、ペリカックはそれも否定しており、あくまでフォードの焦点は市販車と関連を持つカテゴリーにあることを強調した。

「我々はコースをテストに使用して、テクノロジーを向上し、それを市販車に還元するのだ」と彼は語った。

「この取り組みはGTだけでなく、他の車種でもうまくいっている」

「(レース)プログラムを活用してフォードのブランドに磨きをかけ、フォードの真価である優れたエンジニアリング能力を打ち出していくことができる。それは大きな効果を発揮している」