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EXILE 松本利夫、体当たりで“未開の地”切り開く? 『MATSUぼっち』の新たな魅力

2017年02月02日 07:02  リアルサウンド

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 初代EXILEのメンバーの中でも、硬派なイメージがある松本利夫。パフォーマーとしては大人の雰囲気で色気あるダンスが特徴で、若手パフォーマーとは一線を画すダンスを見せてくれていた。しかし、2015年12月31日をもってEXILEのパフォーマーを卒業。今では、劇団EXILE 松組を立ち上げ、総合エンタテインメントの創作にチャレンジしている。


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 そんな松本が卒業後新しくスタートさせた仕事のうち、今回は初のバラエティ番組『MATSUぼっち』(フジテレビ系)に注目したい。番組のテーマは「一人ぼっちで寂しがり屋の松本利夫が未知なる世界に体当たり潜入」。そのテーマどおり、EXILE時代には経験することがなかったであろう少し変わった体験をしている。「西麻布の仮面バー」、「進化したラブホテル」、「心霊タクシーツアー」、「池袋のボーイズラブ学園」、「ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの絶叫ホラーアトラクション」など、「そこまでやるか!?」と思わず突っ込んでしまう体験が放送されているのだ。芸人さながらの体当たりロケを行なうことで、これまでの松本のイメージを一気に変えたと言える番組である。やや近寄りがたい印象があったが、『MATSUぼっち』を見ていると松本に親しみやすさを感じざるを得ないのだ。


 親しみやすさの要因のひとつとして、松本のリアクションが挙げられるだろう。常に口癖である「ヤバい」が炸裂し、実に素直な反応をするのだ。例えば、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの絶叫ホラーアトラクションをレポートした回。“ホラーレベル5”と銘打たれたジャパニーズホラーアトラクション「祟 TATARI ~生き人形の呪い~」では、関西弁で怒ったり叫んだり、見ているだけで笑ってしまうリアクションを取っていた。さらに、“恐怖を求めている人ですら絶叫してしまう”アトラクション「TRAUMA2 ~最恐実験病棟~」はリアクションの真骨頂が見られた。「うわああああ!」「臭いんだよ!」「Oh, My God!!」など絶叫しまくり、口癖の「やべぇよ!」も連発。ネタバレNGのため音声のみの放送であったが、アトラクションを終えた松本は疲れきってゲッソリした様子。想像以上にナイスリアクションをする松本は、バラエティ向きだと感じた瞬間であった。


 ちなみに、EXILEのパフォーマー卒業を発表した際、松本はこんなコメントをしていた。


「舞台というエンタテインメントの可能性、舞台を起点とした、総合エンタテインメントを作り上げることに挑戦したい。これはEXILEのエンタテインメントの延長線上にある、新たなエンタテインメントの創造であり、自分にとっての未開の地を切り開く挑戦なのです。」(出典:http://exile.jp/news/detail.php?id=1023199)


 松本にとってこれからの活動は、未開の地への挑戦をし続けていくことなのだろう。これは、『MATSUぼっち』のテーマにも通じている。実際、『MATSUぼっち』以外にも、『劇団EXILE 松組 旗揚げ公演「刀舞鬼-KABUKI-』や『松本利夫ワンマンSHOW「MATSUぼっち」』シリーズなどの舞台、映画『KABUKI DROP』など次々と新たな取り組みを行ない、着実に新境地を切り拓いていっている。HIROやボーカルATSUSHI、快進撃を続ける岩田剛典に注目が集まりがちだが、松本がEXILEの活躍フィールドを広げていく重要な開拓者の一人であることは間違いない。(高橋梓)