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満島ひかり主演作『海辺の生と死』公開へ 「一生抱えていかなきゃいけない作品になった」

2017年02月01日 20:03  リアルサウンド

リアルサウンド

『海辺の生と死』(c)2017 島尾ミホ/島尾敏雄/株式会社ユマニテ

 満島ひかり主演作『海辺の生と死』が、7月より公開されることが決定し、あわせてコメントが発表された。


参考:松たか子の“声”と満島ひかりの“動き”、対比的なふたりの攻防ーー『カルテット』第二話レビュー


 本作は、作家・島尾敏雄の『島の果て』と、妻・島尾ミホの『海辺の生と死』二作品を基にした夫婦愛の物語。“神の住む島”とも呼ばれる奄美群島内の加計呂間島を舞台に、第二次世界大戦末期、国民学校教師のトエと新たに駐屯してきた海軍特攻艇の部隊を率いる朔隊長の、出会いから結ばれるまでを描く。


 『アレノ』の越川道夫監督がメガホンを取り、国民学校教師のトエ役を満島が演じる。なお、本作で満島は島唄(奄美民謡)の歌唱にも挑戦した。


■満島ひかり コメント
撮影中、楽しめたことも、できなくて悔しかったこともいっぱいあったけど、奄美のすごさを感じる日々でした。
私のルーツは奄美大島にあります。おばあちゃんから聞いていた海や空や生き物たちの話、アダンの木の下でのロマンの話、戦争中に「あにーあにー」と叫びながら飛行機を追いかけた話。おとぎ話のような本当のことが、この『海辺の生と死』には狂おしいほど描かれていました。
この脚本と共に、私自身の本性を自らあばいてやろうと思いました。なんにせよ、一生抱えていかなきゃいけない作品になったと思います。


■越川道夫監督 コメント
若い頃から大切に読んできた島尾ミホさんと島尾敏雄さんの作品を、まさか自分で映画にする日がくることになるとは思ってもみませんでした。
奄美群島で撮影されるこの映画の主演に満島ひかりさんを迎えることができたのも、とても幸福なことでした。満島さんは、島尾ミホさんをモデルにしたトエを演じ、彼女の戦時中の恋とその時代を、激しく狂おしいまでに駆け抜けていきました。
ぼくたちは、島の人々を、島に繁る木々を、島の歌を、海を、満島さんが歌えばその歌声と呼び交すように鳴き始める鳥たちを愛し、彼らと共にこの映画を作りました。それをこの映画から感じていただけたならば、こんなに嬉しいことはありません。


(リアルサウンド編集部)