1月28~29日に行われたIMSAウェザーテック・スポーツカーチャンピオンシップ開幕戦デイトナ24時間で、逆転優勝を飾った10号車キャデラックDPi-V.Rのリッキー・テイラーは、レース終盤の接触はレーシングアクシデントだったと主張している。
2017年のデイトナ24時間では、レース残り7分まで5号車キャデラックDPi-V.Rが首位につけ、僅差で10号車キャデラックが追う展開となっていた。
しかし、直後の1コーナーで5号車のイン側に10号車が飛び込むと両者は接触。5号車が体勢を崩した隙をついて10号車がトップに浮上し、そのままトップチェッカーを受けた。
レース後、5号車をドライブしていたフェリペ・アルバカーキは「彼(リッキー・テイラー)が後ろからぶつかってきたから、僕はスピンしてしまった」とリッキー・テイラーを批判している。
「オフィシャルがペナルティなしだと言うのなら仕方ない。ただ、それでもリッキー・テイラーとは公平にバトルをやり直したかったね」
「僕自身の判断は間違っていなかった。(スピンした後も)全力で追いかけたけど、わずかに届かなかった」
この接触に関して、レースディレクターは審議を行わなかったほか、リッキー・テイラーのチームメイト、ジェフ・ゴードンも「素晴らしい抜き方だった」と賞賛。
また、リッキー・テイラー自身は「長いことオーバーテイクのチャンスを狙っていた。それに24時間耐久レースでは、誰もがリスクを背負うものだ」と述べた。
「フェリペ(・アルバカーキ)の言い分は理解しがたいよ。自分からイン側を閉めて、ぶつかってきたからね」
「前方に他クラスのマシンがトラフィックを作っていた。だから、僕たち2台は、これまでにないほど接近した状態になったんだ」
「フェリペはターン1でマシンを制御するのに苦労しているようだった。マシンが決まっていないように見えたよ」
「一方、僕たちのマシンはブレーキングでアドバンテージがあった。だから、これまで何年もやってきた方法でオーバーテイクを仕掛けた」
「飛び込むだけのスペースがあったから、ブレーキを緩めて攻めたんだ。フェリペの横につくことができれば、オーバーテイクは成功したも同然だった」
また、リッキー・テイラーはアルバカーキがスペースを残しておくべきだったとも指摘している。
「アルバカーキは、僕が(オーバーテイクを)仕掛けようとしていることを認識していたと思う。だから、彼はあえてスペースを残そうとしなかったんだ」
「(レースディレクターの)ボーズ(・バーフィールド)はつねに互いを尊重しながら戦うようにと語っている。しかし、フェリペはスペースを残さず、自らクラッシュを招いたんだ」
「個人的には、この1戦はどうしても勝ちたかった。(チームメイトの)マックス(・アンジェレッリ)のラストレースだったからね。さまざまな感情が渦巻いていたよ」
「あの瞬間は、イン側に飛び込んで勝利を狙いに行くか、それとも総合2位のまま2018年のデイトナ24時間を待つかの二択しかなかった」
■RECAP: Gordon, Ganassi winners after eventful Rolex 24
(動画2分~に5号車、10号車が接触する模様が収められている)