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淵上泰史&ボイメン田中俊介、BLコミック『ダブルミンツ』実写映画版で主演に

2017年01月31日 08:02  リアルサウンド

リアルサウンド

(c)2017「ダブルミンツ」製作委員会 (c)中村明日美子/茜新社

 漫画家・中村明日美子の『ダブルミンツ』が、『下衆の愛』の内田英治監督によって実写映画化されることが決定した。


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 『同級生』などの作品で知られる中村明日美子原作の『ダブルミンツ』は、犯罪と暴力の中で男たちの愛を描いたダークBL。高校時代に強者と弱者の主従関係となっていた同じ音の名前を持つ2人の男ーー壱河光夫と市川光央ーーが、時を経て衝撃的な再会をしたことで、関係が変化していき、やがて取り返しのつかない犯罪の世界へ墜ちていく姿を描き出す。


 『僕だけがいない街』『ミュージアム』などの出演作で知られ、本作が初主演作となる淵上泰史(壱河光夫役)と、BOYS AND MENのメンバーとしても活躍する田中俊介(壱河光夫役)が主演を務めるほか、須賀健太、冨手麻妙、川籠石駿平、高橋和也、小木茂光らが脇を固める。


 あわせて、原作のカバーをベースにしたティザービジュアルと場面写真、出演者・スタッフによるコメントが公開されている。


【出演者・スタッフ コメント一覧】


■中村明日美子(原作)
今回こういうお話をいただいて正直実現は無理だろうと思っていたのですが、キャスト様スタッフ様のご尽力でこうして形になることができました。ほとんど不可能だろうと思ったキャスティングも、思いがけず熱心で情熱を持った方々に演じていただいて、この作品は本当に幸運でした。そして監督さま。重箱の隅をつつくような脚本の直しを叩きつけたにも関わらず粘り強く返球してくださり、原作を読んでくださった方々にもご満足いただける内容になったと思います。どうぞお楽しみいただければ幸いです。


■淵上泰史
なんだか、いつもだったら...そんな僕の期待を裏切る脚本の面白さと、内田英治監督が企画、脚本、そして自ら映画化する為に原作を獲りにゆく熱意のもと、映画『ダブルミンツ』主演として参加させて頂きましたが、監督との顔合わせ、話をしていくに中でとんでもない勘違いからスタートする事になろうとは...その時誰も予想していませんでした。その面白話はまたいつか、どこかで...。


■田中俊介
原作を初めて読んだ時の衝撃は今でも覚えています。ダブルミンツが持つ不思議な魅力。狂気的で、一見理解し難い光夫と光央の関係性。でも、そんな二人から放たれる空気感が本当に美しく、そこには紛れもない愛があると感じました。そんな魅力に溢れた作品を実写化、そして、光央を演じさせていただくにあたり、責任感を強く感じ、全身全霊をかけ、本気で挑ませていただきました。映画『ダブルミンツ』、公開を楽しみにしていてください。


■冨手麻妙
中村先生の作品は絵が美しくて繊細で、ずっと大好きだったんです。そして内田監督の作品はリアルで生々しくて良い意味でゲスくて大好き。大好きな2つの世界観がどうやって重なるのか、出演が決まったときは本当に嬉しかったです。もう絶対面白いものになると確信しました。私が演じたのはとにかくクレイジーでバカ女なんです。この役を与えてくれた内田監督、もうっ最高~! って。観た人が『なんなんだあの麻美ってくそバカ女は! 冨手麻妙って普段からあんなんじゃないか!?』って思ってくれたら、役者として大大大成功です! 観客全員敵に回す気持ちでやりました。お楽しみに。


■須賀健太
魅力的な作品を作られている内田監督とご一緒出来た事、そして台本を初めて読んだ時、自分にこの役を与えて下さった事に驚きと喜びを感じました。『ダブルミンツ』の世界観がどう表現されているのか僕自身も完成が楽しみです。


■川籠石駿平
あまり経験の無い漫画原作。しかも『ダブルミンツ』というとても激しく、とても繊細な作品。ミツオのダイナミックで細やかな心の揺れをどう表現するか、悩みました。現場では内田監督に身を預け、作品、ミツオと寄り添いながら身も心も捨てられる鎧は全て捨て、剥き出していきました。映画愛溢れる内田組とBLノワール『ダブルミンツ』。僕自身完成がとても楽しみな作品になりました。


■高橋和也
ダブルミンツは2人の男がお互いを熱烈に愛し、求め合いやがて一つの球体になり、猛スピードで坂道を転がり堕ちてゆく物語だ。周囲を混乱させ、破壊しながら突き進んで行く。私は演じながら2人の“みつお”に対し憧れの想いを描いた。誰しもこの世に生まれてくる時に失った片割れの自分ともう一度この世で出逢いたいと願っている。一度でもいい、誰かを身悶えする程欲し、追いかけその想いを成就したい、そんな夢想をしている人間は多分私ひとりでは無いだろう。


■小木茂光
二人の“みつお”は、もしかすると前世の交わる強力な引力のせいなのだろうか? 互いを追い求めてもとどかない。或る時抑えがかき消された丸磁石の如く見えない力で一体となりそれが自然の摂理だと思い知るのだ。二人でしか共感出来ない世界観、此れは周囲にとって此の上ない破壊である。だが、この破壊こそが未来への道しるべなのかも知れない。


■内田英治監督
ガーンではなく、キーン。『ダブルミンツ』を初めて読んだときの私の頭の中の音だ。どつかれた感じではなく、刺された感覚。すぐさまこの作品を映画化したいと思った。凄まじいマンガである。作者である中村明日美子さんの頭を覗いてみたいと思い、2年に渡り脚本のやりとりをした。この作品は単なるジャンルに括られる作品ではない。ふたりの人間の(たまたま男性同士)共依存の極地を描いた傑作である。嫉妬、怒り、愛、依存...。『ダブルミンツ』はおよそ人間がもつ極限の感情だけで成り立つ、そんな映画だ。


(リアルサウンド編集部)