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アーティスト舘鼻則孝の授業とは?京都精華大学の教え子たちが京都でギャラリー展開催

2017年01月30日 15:04  Fashionsnap.com

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京都精華大学ポピュラーカルチャー学部の学生たちによるポップアップギャラリー「Nedali / ねだり」がスタートした。三条会商店街近くのギャラリーGREEN & GARDENを会場に、全16名の作品を展示。27日に開かれたレセプションでは生徒のライブペインティングや弾き語り以外にも、今春で同大学の講師を退任するアーティスト舘鼻則孝による"最後の授業"として生徒からの報告会も行われた。

舘鼻則孝の生徒たちがギャラリー展開催の画像を拡大

 舘鼻は自身も試みてきたという「自己アイデンティティーの探求」と「セルフマネジメント力」を目的に企画演習の講義をこれまで同校で行ってきた。4年目となる今期は講義の他にフィールドワークを取り入れ、公開展示の開催を設定。「Nedali/ねだり」をテーマに展示作品の制作から展覧会の運営までを履修生に担当させた。
 元染物工場をリノベーションしたギャラリースペースで開催されている「Nedali / ねだり」は、絵画や造形、写真、音楽などジャンルを問わない作品を展示。写真作品に初挑戦したという2年生リーダーの益戸優さんは、舘鼻の授業を履修するのも2年目。「(同様の講義内容でを行った)前回は会期や作品数など、反省点が多かったが、今回もリーダーをやらせてもらい自分たちが満足いく展示形式まで運べたことはとても良かった」と語る。得意のイラストで作品を発表した3年生の南條香奈さんは「音楽関係の仕事に就きたくてこの大学を選んだが、この授業に出会って自分を見つめ直すことができ趣味だったイラストに自信が持てた」といい、ポピュラー学科について「現役で活躍している人の授業は一番の魅力だが、より実践的にいろいろなことにチャレンジすることができるのも大きなメリット」と話した。
 舘鼻は企画演習の講義について「芸術大学は専門学校とは違い技術教育をする場ではないため、学生たちとの触れ合いの中からジェネレーションのDNAを汲み取り伸ばすことが私の役割だった。四年間を通してどれだけ自分自身と向き合えるかは大変重要なことで、授業は様々な進路を目指す学生たち同士を触発する要素になっていたと思う」と語り、4年間は「同時に、学生たちとの時間は自分自身を見つめる時間にもなった」と振り返った。
■ポップアップギャラリー「Nedali / ねだり」作品展示期間:2017 年 1 月 27 日(金)~31 日(火)開館時間:13:00~20:00会場:GREEN & GARDEN(京都市中京区猪熊通三条下る三条猪熊町645番1)