インターネット上には様々な情報が存在し、日夜様々な議論が行われているが、あまり真に受けるのは危険かもしれない。1月22日、はてな匿名ダイアリーに投稿した人物は、昨今ネットで繰り広げられる婚活関連の議論を引き合いに出し、こう書き込んだ。
「やれ女は年収600万円以上の男を求めているとか男は35以上の女は相手にしないとかネットではいわれているけど実際は、年250万の男が年収150万の女と結婚したり40代の男が35以上の女と結婚してたりする」
「ネットに吐き出されるのは大体グチ」「成功ならぬ失敗バイアスがかかっている」
仮に好ましくないスペックだったとしても決して結婚できないわけではなく、最終的には似たような人とくっついているということのようだ。投稿者は「属性が近い方が話が合うし、そりゃあそうだと思う」と書いた。その上で、投稿者はネット上では誇張された情報が目立ちがちと指摘する。
「ネットはどうもなんでもハードルを上げ過ぎの傾向あるように見える」
さらに、「30代になったらパーカーは着てはいけない」という言葉を例に挙げる。これも確かにネット上でよく見かける話だ。投稿者の母親は60代だがパーカーを着てウォーキングをしているといい、「動きやすい恰好選んでるだけじゃん」と説明。
「やたらめったら厳しすぎるネットの意見を真に受けて鬱になってるやつも多いんじゃないか?現実は案外ネットより緩いぞ」
と締めた。
この投稿には様々な声が寄せられた。投稿者の意見に賛成する人も多い。
「ネットに吐き出されるのは大体グチだからそうなる。満足してる奴は何もいわないよ。ネットはグチのまとめサイトだと思えばいいよ」
「ネットは成功バイアスならぬ失敗バイアスがかかってる」
「もうネットの意見とか真面目に取り上げるのやめたほうがいいよ。ホント」
「うそはうそであると見抜ける人でないと(掲示板を使うのは)難しい」
また、「極めて庶民的な年収や容姿の人たちが穏やかに結ばれても何も話す事がない」「ネットでフツーのこと言っても誰も気に留めないからね」といった意見もあった。ネット上では月並みの書き込みをしても見向きもされないため、ついつい誇張した表現になってしまうということだろう。
一方で、「ネットが問題なんではなく受け取り手の問題だ」という指摘もある。2ちゃんねるの初代管理人のひろゆき氏の言葉「うそはうそであると見抜ける人でないと(掲示板を使うのは)難しい」を上げる人もいた。
もっとも、こうした話はネットの限ったものではない。テレビや雑誌では、ブランド品を持ち、海外旅行に行く人が「普通の人」とされているが、「リアルでそんな生活をしてるのは上位2割程度に入る稼ぎのある人だろう」という書き込みもあった。いずれにせよリテラシーを高めていくことが肝要、ということだろうか。